起業家のストーリーを追体験してもらおうという無料のインタビューサイトです。
このサイトでは、これから起業に興味のある方に向けて、成長のサービスを展開されている方、面白いサービス、商品を出されている方、各分野の実績を出されている専門家の方々にインタビューということで、各スペシャリストの方にお話を伺ってしまおうというような内容で、毎週お届けしています。
【IDEAストーリー】第23回:本日のIDEAストーリー。ゲストは、株式会社シンカ 代表取締役 江尻高宏さんです。江尻さん、宜しくお願い致します。
会社名の由来を教えて下さい。
これ何かと言うと、私が大学出て、初めて入った会社の上司で、その人がいつも、「お前、考えたんか、これ考えて出した答えか、もっと考えろ」って、考えないといい答えも出ないし、考えるから知恵というのは、どんどんブラッシュアップされていって、いいものが出るのだというので、考えるというのをすごい教えてもらって。
それで私自身もすごく成長したなと思っているし、あと、考えるって、すごい面白いなと思っているので、すごく考え続けるような、そんな会社、そんなメンバーがいっぱい集まるような、そんな会社になればいいなというので、考えるというTHINKと日本語の頭の考えると、いうのをくっつけてシンカにしたというのも一つですし。
三つ意味を込めていまして、あと、シンカって、進化するという進化をかけていました。うちのサービスは、クラウドのサービスを提供しているIT企業でして、クラウドのサービスなので、1回お客様のところ、世の中にリリースしたとしたら、それでおしまいじゃなくて、お客様から、こんな機能が欲しいとか、こういうようなことできませんかと言われたら、その意見を元にどんどん機能を追加していって、バージョンアップしていっていると。
そういうふうに常にサービス自体も進化し続けることでお客様にずっと喜んでもらえるような、そんなサービスを提供したいという思いで、進化し続ける会社でありたいというのが一つ。
あとは、シンカというので、深く化けるという意味の深化もちょっとかけていまして、これは、先ほど言った、考え続ければいい答えが出る。いいアイデアがあるというのもあるというとこで、どんどんいいアイデアを出していったりすることによって、今のサービスというのが、いわゆる、考え続けて、そして、深化し続けることで、深く化けていったら面白いなと、こんなふうになったんだみたいな、全然違うものになっていっても面白いなと、そういうように、どんどん面白いものに化けていったらいいなという深く化けるという意味での深化というのもかけています。
今どういった事業をされているのか御社の自己紹介をお願いします。
どういうところで一番良く使われているかと言うと、コールセンターですね。元々日本はコールセンターで、こういうサービスが使われ始めて、お客さんからたくさんの電話がかかってきたときに、誰か分からなかったら、電話自体も何度も同じこと聞いたりとか、オペレーターさんが変わってしまうと、また1から説明しないといけないとか、そういうのってすごく両社にとって面倒くさいことだと思うんですよね。
そういうときに、CTIが入ると、電話がかかってきたら、そのお客さんの情報がパソコンの画面にポンッと表示されると、名前も出るし、会員さんだったら、会員番号だったりとか、過去にどういった商品買ってくれた。あと以前、こういう問い合わせがあったとか、そういうのがパッと出ますので、例え、オペレーターさんが変わったとしても、「何々さん、以前こういう問い合わせいただいていましたよね」と、そうすると、電話をかけた人も、「そうですっ」て、また1から説明することもなくて、そういうサービスなので、非常に電話が効率化されると、なので、コールセンターとかに入っていったと。
ただコールセンターとかで、そういった入るシステム、めちゃくちゃ高くて、昔じゃ、何千万、何億円とするようなものも多くて、15年くらい前とかだったら、格安のCTIとか世の中で出てきても、それでも何百万とすると。そういう電話がかかってきたときに、お客さんの情報が出ると、これって、ものすごい便利だと思うんですよね。コールセンター以外にも。
でも、高くて世の中に全然広まっていないのであれば、これがもっと安くでできたら広がるんじゃないかということで、CITをいいタイミングでクラウドが世の中に出てきたので、クラウドで作るとシステムって、一般的に安く提供できるようになるので、このCTIをクラウドで作って、世の中に提供すれば、いっぱい広がって、みなさん喜んでくれるんじゃないかというので、このクラウドのCTIを販売しています。この商品名を「おもてなし電話」という名前にして提供していると。
お花屋さんだったんですけど、お花屋さんって、電話でよく注文がくるんですね。電話と言ったら、実は9割注文らしくて、しかも、リピーターさんと、新規の方はいきなり電話でお花なんか買わないので、やっぱりお店に来店して買うか、インターネットでお花の写真を見て買うと、気に入った人は電話でかけてくる人が多いと、そうすると、以前、買っていただいたお客さんの情報というのが、このCTIを導入すると分かるので、「何々様、以前はこういうお花買っていただきましたね。ありがとうございます」と、そういう話ができて、すごく楽ということもあって。
それだけじゃなくて、これが面白かったんですけど、電話ですごく「おもてなしができるようになったんですよね」と言われまして、それはすごいなと、じゃあ、電話でおもてなしって面白いですねという話をしていくなかで、そのお客さんと話をすると、この「おもてなし電話」がとか、いつの間にか、サービス名を「おもてなし電話」というふうにお互い呼んで話をしていたので、これだなと思いました。
ユーザーの声から商品名が出来た?
でも、このCTIが中小企業さんとか、そういった店舗さんに入ると、電話の効率化なんかより、お客さんの情報が分かるので、「何々さん、ご無沙汰しています」みたいな、そういう会話に使えるんだなと、それがまさに、電話でできるおもてなしなんだなと。
ただ、昔からある、パッケージ型と言いますか、ちょっと何百万と高いものは、いまだに、もちろん売られていますし、あと、すごいシンプルな電話機に直接機械をつけて、電話番号だけじゃなく、名前とメモくらいが出るような、ナンバーディスプレイの装置のような、そういう比較的安いものとか、だいぶ種類は出てきましたね。
例えば、飲食店さんに電話して、よく行く飲食店さんに予約の電話をしたときも、「何々さん、いつもありがとうございます」っていうふうに名前で呼ばれたりして、まずそれもすごく気持ちいいですし、「いついつ予約したいんですけど」、「かしこまりました。個室ですよね」というふうに、その人の好みとか、好き嫌いとかも、すでに1回登録しているものが画面に出てくると、いちいち、そういうリピーサーさん、常連のお客さんが、個室がいいんですけどとか、何々が苦手なので、抜いてくださいとか、そんな、いちいち聞かずに先に言えると、そういうところで、まず、おもてなしというのができますね。
あと、これが価格が抑えられている理由なんですけど、サーバーを各店舗に何十万、何百万とかするようなサーバーを置いても、ハイスペックすぎて使いきれないんですよね。サーバーなんて高性能なので、でも、CTIを昔のやつとかだったら、使うためにはお店に置かないといけない、それをうちはクラウドに持っていて、まさに1社1台のサーバー使うんじゃなくて、何十社でシェアできるように持っていたので、そうすると例えば、50万円のサーバーがあったら、1社で使うと50万ですけど、これを100社で使うと5,000円なんですよね。サーバー利用料と言うのが、そういうところでシェアで使えるようにして、クラウドに持っていったので、価格を抑えてというのも、まさにそうです。
なので、例えば、お店で10人で使います。10台のパソコンで使いたいというと、賭ける10とかになると、それがうちはクラウドに持っていって、シェアモデルしているので、1拠点で何台で使おうが月額9,800円は変わりませんと、これがまず使いやすくするというところをそうしたんですよね。
実はもう一つの特徴なんですけど、いらないものは削ったんですね。いらない機能だと、コールセンターでしか使わないような高機能な部分を削って、もっと汎用的にみなさんが使えるような機能に絞ったので、そういう意味で言うと、ある程度、安く使える理由になりますね。なので、100人とかのコールセンターで使おうと思ったら使えるかもしれないですけど、いろいろコールセンター向けの機能は削っているので、多分、物足りないんだろうなと。
あと、企業さんとかでしたら、普通に事務所にかかってくる電話がポンッと情報が出てくると、既存の取り引き先から電話がかかってくる、そういうときに、ぱっと、誰々さんから電話がかかってきたと分かるだけでも、めちゃくちゃ便利なので、そういう普段の事務所にかかってくる電話で情報が見れたらというのでも使ってもらっています。
あと、うちの特徴なんですけど、コールセンター向けのハイスペック、ハイ機能みたいなので作っているわけじゃないので、コールセンターではなく、チェーン店さんで多いんですけど、コールセンターはコールセンターで、何百万、何千万の大きなしっかりしてシステム入れています。
でも、全国に何百っていう拠点、店舗があって、その店舗それぞれにうちのサービスを入れると、コールセンターのような高機能なシステムを例えば、100店舗あって、それぞれに入れていくというのは現実的じゃないので、そういうのは、そういう使い方は今まで発想がなかったと。
でも、うちみたいに価格も抑えて、シンプルに使えるというものであれば、各店舗に入れてもいいよねというような発想があるので、このあたりが一番、そういったコールセンター向けとのシステムとのすみ分けかなと。
すごい高いシステムはやっぱり100人とかいうオペレーターさん向けのシステムがあって、それは他者さんのすごいいやつです。でも、各店舗にも電話ってかかってくるよねと、その店舗にかかってくるときに、うちの「おもてなし電話」を使って、店舗にかかってくる電話はシンプルなCTIを使うみたいな、そういう使い方がありますね。
例えば、飲食店でほんとに多いのは、いつも新宿店によく行っていて、飲みに行ったりとかしているお店があって、たまたま今日は渋谷に行ったときに、どこかで飲もうかなと、新宿でよく行く、あそこのお店が渋谷にもあるなと思うと、渋谷店に電話をして予約をすると。
でも、それ共有されているので、「何々さん、新宿店ではいつもありがとうございます」と、渋谷店で言えるんですね。そうすると、よく覚えてくれているなみたいな、すごくお客さんも満足してくれると。
結構クレーマーさんが回っていくというのも、よく聞きますね。例えば、新宿店で面倒くさいお客さんが来て、ちょっとクレーマーさんみたいな感じになってと、そうすると、他の店舗とかにも電話して、そしたら、クレーマーさんという情報が共有されていると、このお客さんは気をつけなきゃいけないんだなというのも分かるので、そういう心構えもできて電話ができる。
うちのサービスの特徴の一つに、いろいろなシステムと連携しやすいというのがあって、顧客管理はまさにお客さんの情報をどんどん蓄えて、今おっしゃられたような、半年間来ていないので、メールが自動的にいくとか、DMがいくとか、まさにお客さんを管理するというのが、そういう顧客管理のシステムと。
その顧客管理はまさにお客さんのデータをどんどん蓄えていくので、まさにそれって、そのお店とか企業とかの財産だと思うんです。お客さんのデータって、ただ財産は蓄えておくだけだったらもったいないので、もっと活用しないとと。
その活用の一つが、うちの「おもてなし電話」を入れると、顧客管理のシステムと連動しますので、連携してデータ連動するので、「おもてなし電話」に別に何かデータ入れる必要はなくて、顧客管理側に溜まっているデータを電話がかかってきたら取るんですよね。
それをポンッとパソコンとかに出してくると、そうすると、既存のお客さんからの電話だなというのが分かって、電話でいろいろな気持ちのよい対応ができる。まさに、こういう電話でデータを活用するということだけに特化しているので、なので、そこだけシンプルにしていると。
お客さんが、ちょっと昔からのパソコンにインストールするやつですとか、そういう顧客管理のシステム使っていたら、ダイレクト連携はできないので、データ連携ですよね。夜中に1日1回データをうちのほうにアップデートしてきてとか、同期を自動的に取っているとか、そういうので、なんらかできるというところですね。
やる気は、印象に残る??
私が大学のときに、そういったプログラミングとかやっていたのもあって、システム関連の会社に行こうと決めていたので、金融系のちょっと大きなシステムを作ってみたりというのと、あと、当時ですね、その会社を選んだ理由の一つが、日本という冠がついているのがすごいなと思って、何か日本を変える何かができたらいいよねと、学生の頃よく言っていたので仲間内で、そんなときに、日本総合研究所の日本と冠をつける会社はすごいなというので、その会社に惚れて、その会社に入ったと。
そのときにですね、その会社に僕は入るんだと決めていたので、その会社がセミナーをやると言ったら、真っ先に申し込みました。
うまくいっている会社は、ビジョン・経営理念がしっかりしている
船井総研というのは、仕事の質がほんとに違って、中小企業さん向け、特に、パパママストアも含めて、小さいところに一人で行って、まさに個人事業主のように、一人で営業もするし、一人で、そのお客さんの業績をあげるために、自分で色々なことやらないといけないしと、なんでもかんでもやるぞという、そういう会社だったので。
セミナーとか、そういうのに来てもらって、営業活動するということをやると、ほんとに全然違うというところと。あと、船井総研は経営コンサルティングというのもあったので、お客さんと業績上げるための経営という立場で、いろいろなご支援とか、アドバイスをさせてもらったりとか。
あと、たくさんの中小企業の経営層の方と話ができると、船井総研まさに、そういう経営者とかの人脈もすごく増えましたし、そこでいろいろ経営も学びながら約7年ほどいましたね。
あと、ビジネスマナーとかも、ものすごく学んだなと、やっぱり何よりもシステムですね、ITということをすごく学べたなと、技術的なこともそうだし、システムを作る過程はどういうような過程でものが出来上がっていくかというところ、システム納品したあとのお客様の反応とか、そういうのが学べたなと。
船井総研というのは、また今度は全然別でして、経営というのも学べたのもそうですけど、日本の支えている中小企業の現実はこうなんだなというのがよく分かったと。
日本総研のときには思いもしなかったような現場がいっぱいあってですね。例えば、すごい泥臭い仕事をいっぱいやっている人なんかも多いし、例えば、伝達するにしてみても、取り引き先と、メールとか、文書のやり取りが中心の大手に対して、中小企業さんは電話、ファックスが中心で、何か残っているとかというのを、あまり意識しないとか、すぐに今日あれやってよとか。
大手はすごく手順を踏んでやっていて、ゴールに向けてやっていく、でも、中小企業さんって、まさに今とか、今日とかの考え方で、今日あれあれ持ってきてとかという、こういうような現場っていっぱいあるんだなと、みんながむしゃらに働いている人たちもいるし、仕事自体も3ヶ月後とか、1年後とかを見ていうより、とにかくやっているというような方々が多いなと、そういうようなところが見れたなと。
お客さんとこに行って、現場でいろいろ話するのではなくて、月に1回4、50人くらい集まってもらって、勉強会を月に1回開催して、というところで出会ったというので、そういう方々も含めると、もっと多くなると思いますけどね。
なんのためにやっているとか、この仕事はこういう人たちを幸せにしたいんだというのがはっきりしていると、多分、従業員にもそれが浸透していて、中小企業ってほんとに人数が少ないので、一人の頑張りによって、売上が何%上がるとか、すぐあることだと思うんですよね。
その従業員さんが、気持ち良く働ける。何のためにやっているかって分かると。特に大手と違って、ブランドじゃないので、中小企業って、この会社のこの仕事やっているのが、俺はすごくいいんだみたいな従業員が多いような会社、いわゆる、それが多分、ビジョンとか経営理念がしっかりしているんだなと思うので、そういうとこ、ほんとうまくいっているなと思いましたね。
おもてなし電話でお客様に感動を!圧倒的な安さをクラウドで実現/後編
株式会社シンカ 代表取締役 江尻 高宏 大学院工学研究科修了後、株式会社日本総合研究所(日本総研)に入社。約8年間、金融系の情報システム開発に従事。メインフレームからC/Sシステム、Webシステムまで、広範囲の開発プロジェクトに参画。チームリーダやプロジェクトマネジャーを経験。その後、株式会社船井総合研究所(船井総研)に入社。営業戦略やマーケティング戦略、商品戦略を中心に、中小IT企業向けのコンサルティングに注力。その中でも特に、クラウドビジネスの新規参入や、クラウド商品の販売強化に強みを持ち、年間20本ほど講演を行っていた。2013年12月に退社後、2014年1月にIT企業である株式会社シンカを設立。「ITで 世界をもっと おもしろく」を経営理念に、クラウドサービスを中心にITを世界に広めることに注力している。 |