【IDEAストーリー】第19回:ガクセン(一握りの優秀な学生だけを検索できる「新卒逆求人サイト」)/後編

ライセンス

ガクセン(一握りの優秀な学生だけを検索できる「新卒逆求人サイト」)/前編

 

1件の受注で何とか半年食べていけるかと思いきや・・・

松本
どうしてですか?
津田社長
それはなぜかと言うと、一言で言うと、やっぱり儲からないんじゃないかとなって、なんとなくですね。やる前からやめるというのはどうかっていうのもあるんですけれども、そこで重要だなと思ったのは、計画は大事だと思うんですね。

でも、計画が狂ったときに第2の案、第3の案を作っておかないと、立ち往生しちゃうわけですよ。我々はやっぱりそういう状況に追い込まれたので、四畳半の何もないこんなところに机と椅子とパソコンと自分たちだけという状況になって、じゃあ、何やるかと言ったときに、じゃあ、ホームページ作れるわけだから、ホームページを受託開発する会社をとりあえずやろうというふうになったのが実際のところなんです。

 

松本
2008年ごろだと、ホームページに力を入れているとか、コンテンツに力を入れているとかいう中小零細というのは、あまり多くなかった感じですか?
津田社長
その時代になると、出ていました。私が大学時代にやっていたときから、8年くらいのブランクがあったわけですけど。

何が様変わりしていたかと言うと、やっぱりSEOとか、アドワーズ、検索広告ですね。そういったものが出てきていて、SEOってなんだみたいなところから始まって、ほんとに必死に勉強して、SEOの販売もした実績もありましたけれども、ほんとできることはなんでもやっていったことによって、いろいろ、そのときのウェブのことを、いろいろ吸収しながらやっていたという感じですね。

 

松本
2008年って、PPCが結構流行っていたというか感じでしたよね。
津田社長
そうですね。

 

松本
それどうやってお客さんを獲得していったんですか、受託開発は?
津田社長
ほんとに最初、紹介とか、あとは、異業種交流会に出て、PRしたりとかだったんですね。とは言ってもですね、ほんとに自分満身していたなと思ったんですけど、社長になると、気持ちがいいというか、ほんと社長ごっこやっていただけかなと、今だと思うんですけど。

全然何もないなかで、とりあえず紹介で1件、ある大阪の証券会社のホームページのリニューアルの話があったんですね。そういうので、これなんとか食いつないでいけるかなみたいなことであったんですけども、ほんとに営業としては全然落第中の落第なことやっていたんですけども、その証券会社の案件を受注すると、半年くらい食べていけるなということが分かっていたんですね。金額的に。

 

松本
結構、単価高いんですか?
津田社長
高かったです。その当時でいけばですね。我々、別にそんなにまだお金を必要としていない時代だったので、半年くらいいけるかなと思ったときにですね。どんどんどんどん提案が進んでいって、社長決裁が今日下りるという、その日にですね。リーマンショックが起きたんですよ。

 

松本
そうなんですね。
津田社長
そうなんです。もうほんとに、その証券会社からしたら、ホームページどころじゃないということになってですね、それ以外の営業って、一切やっていなかったんですよ、ほんとに。取れると思い込んでいたので、それで、どうしたらいいのかなって。

 

松本
それ作っているわけですよね?
津田社長
デザインとかも作って、あとはコーディングしてという感じのところで受注まで間近みたいな感じですね。作っては、厳密に言うと、デザインまでは作っているんですけど、コーディング、プログラミングはやっていない状況で。

全然それまで探客とかしていなかったので、何もなくなったわけですよ。どうしよう、どうしようということで、一番、その思った通りになったのは、お金の減り具合だけだったんですね。

 

10月かそれくらいだったと思うんですけど、年明けたら、エクセル先生が綺麗に赤い数字を出してきていて、ホームページ作って、受注して、納めて、請求書立てて、入金されるのって、やっぱり3ヶ月くらいかかるわけなんですよ。

そうすると、今、受注しないとまずいという状況になって、ほんと胃がキリキリする時代、時期がきて、テレアポ、1日300件はかけたと思うんですけども、結局そうやってもらちがあかないんですね。どうしたかと言うとですね、頭を下げるしかなかったんです。

 

1人の先輩との出逢いで、考え方180度変わった瞬間、今まで蒔いていた種が全部花開く!

松本
らちがあかないというのは、テレアポやっても取れない?
津田社長
取れないということです。最終的にやったのは、今まで、やめますと言った、元会社の上司の人とか、いろんな人に頭を下げに行って、

 

 

津田:「仕事ください、なんでもやるので」と言って、そしたら、ある経営者の方が助けてくださって、

知人:「そうなんだ、困っているだ。じゃー、銀行口座教えて、いくら必要なの」って言われて、

 

津田:「いや、まだ仕事していないですよ」

知人:「いや、そんなこと言っている場合じゃないでしょ」

って、振り込んでもらったんですよ。仕事後でいいからって、実際、首の皮1枚で繋がったんですよね。ほんとに何を感じたかと言うと、やっぱり自分一人じゃ生きていけないんだなって。

 

松本
その人は結構、交流があった?
津田社長
交流があった方で、だいたい10人くらいのウェブ会社やっていた方です。ほんとに、自分一人じゃ生きていけないって、頭じゃ分かっていたんですけど、ほんとに実感というよりも、痛感したのが、その時だったんですね。29のときだったと思いますけども。

 

やっぱり感謝しなきゃいけないなと思ったなんですね。すごくそれに感謝があって、感謝するということは、それに対して報いていかなきゃいけないなと思って、自分ができることって、世の中に貢献することってなんだろうって思ったときに、この第1号として、さっきのモバイルデザインアーカイブを思いついて、これだったら、みんなに便利だと思ってもらえるかもしれないと思って、それで思いついて、そこから考え方がですね、180度変わったんですね。

要は、自分一人じゃ生きていけないんだとか、やっぱり感謝して、それに対して貢献しなきゃいけないなって、考え方が変わった瞬間に、なぜか分からないんですけど、V字回復したんですよ。今まで蒔いていた種が全部花開いた瞬間が、ばーっときて、それでなんとか、そこを乗り切れたんですね。

 

松本
その社長すごいですね。
津田社長
すごいです。

 

松本
仕事はしたんですよね。その後。
津田社長
しました、当然(笑)

 

ガクセン – 優秀な学生を検索して採用するサイトの立ち上げ!

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松本
そこから、モバイルデザインアーカイブを公開していって、そのあとは?
津田社長
モバイルデザインアーカイブのあとは、やっぱりスマホが出てきた時代でもあったので、だいたい2010年前後くらいでしたかね。スマホ自体は、もうちょっと早くに出たかもしれないんですけど、スマホサイトというものは、今のガラケーサイトよりも流行るのかどうかというのが、まだ答えがジャッジがつかない時代があって。

今だと、むしろスマホサイトのほうが主流ですけども、そのスマホサイトがだいたい出回ってきたときに、まだやっぱりデザインを集めているサイトってなかったので、それを集めたサイトを作ったのが、iPhoneデザインアーカイブというサイト。

 

そのあとに、今度はパソコンのホームページを作るときに、トップページのキャプチャ集、事例集っていっぱいあるんですけども、私なんかも我流でずっとフォトショップでデザインやってきて思ったのが、メインイメージ、要は、ホームページを見たときに、ぱっと栄えるような画像が出てくると思うんですよね。そういうのを力入れて作るわけですよ。

 

でも、例えば、見出しとか、ボタン1個とか、メニューバーとかって、結構実は、このメインイメージに合わないなとか、よくあってですね。結構、底なしに、そこでデザイナーって、デザインに時間かかっちゃうんですよね。それをなんとかしたいという思いで作ったのが、部分デザインアーカイブという、部分に全部切り分けたサイトを作ったんです。

メインイメージだったら、メインイメージだけ、見出しだったら、見出しだけを、何百も集めて、今どうだろう、2,500個くらい集まっていますけども、そこを見て、デザイナーが、ここの部分の画像というか、素材、これいいねと思って、自分のフォトショップにドラックアンドドロップして、これやっぱりデザイン的に栄えるなと思ったら、自分でそのデザインを作ってくださいと。そのまま作ると、実例集をそのまま持ってくることになるので、著作権問題があるので、そういうものを作っていって。

 

今はですね、力を入れているのが、ガクセン(優秀な学生を検索して採用するサイト)という、全くジャンルは違うんですけども。新卒採用のメディア、これを立ち上げています。

 

松本
ガクセンというのは、どういう内容なんですか?
津田社長
ガクセンで検索いただくと、一番早いんですけども、今までのリクナビ、マイナビっていったような、いわゆる、就活のサイト、新卒採用のサイトって、企業の情報が載っていて、それに対して、学生がですね、エントリーをしていく、応募するというスタイルだったと思うんですね。

 

それを全く逆にしまして、学生さんが並んでいるんです。その学生さんが、顔写真入り、実名入り、大学名入りで並んでいて。例えば、一人クリックすると、我々が一人ずつ必ず取材をしていまして、その取材された学生が記事となって、そこに出てくるわけですけども。だいたい一人2、3,000文字くらいの記事、我々がインタビューした内容が載って、その学生さんがどういう思いで、どういう活動に取り組んできたかというのにフォーカス当てて、記事にするんですね。

動画とか、自己PRムービーなんかも載せていて、企業の側から、この学生さん、ぜひうちに来てほしいなと思った場合に、面談依頼をするとか、インターン、アルバイトに誘うというのができるようなサイトです。

 

松本
通常は就職の企業側の情報が載っているのが、それが学生が載っているということなんですか?
津田社長
そうです。

 

松本
逆ということ。
津田社長
逆なんです。今で言うと、ダイレクトリクルーティングというジャンルに属してくると思いますけども。

 

優秀の定義は、学歴ではない?

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松本
なるほど。学生は今どれくらい?
津田社長
学年にもよるんですけども、だいたい1年間で今、4、500人くらいが切り替わるようなサイトになっています。1学年でだいたい数百人くらいですね。

特徴がありまして、実は、誰でも載れるわけではないんですよね。このサイト。ある一部の優秀な学生しか載れないんです。だから、我々も面談をしてもですね、ちょっとNGを出すケースというのもありまして、じゃあ、どういう学生が優秀かというのは、企業によっても、学生によっても異なると思うんですね。その定義というのはなんなのかと言ったときに、我々の優秀の定義は、学歴ではないんです。

 

松本
学歴じゃない?
津田社長
学歴じゃなくて、一つは自己成長型タイプと呼ばれるタイプと、もう一つはトラウマ克服タイプと呼ばれるもの。

これをもとに優秀というところを測るように作っていまして、自己成長型タイプというのは、例えばですね、何か思いを形にして行動を起こしているという子なんですけども。例えば、何か社会の役に立ちたいなという思いで、学生団体を作って、実際にカンボジアまで行って、学校建設に携わっている人とか、もしくは、何かビジネスアイデアみたいな、自分でアイデアがあって、それをビジコンに出して優勝しましたとか。

 

言ってみれば、学生団体のリーダーになるような子たちですね。自発的に物事を自分で考えて、一歩踏み出して行動を起こしている子ですね。一歩踏み出していると、いろいろ例えば企業に営業活動に行ったりすると、私も大学時代そうだったというのもあるんですけども、いろんな社会人から怒られたりとか、叱られたりとか、いろんな苦労があるんですね。全然自分の知らない世界に飛び込んでいくので。

そういったのを、ずっと経ていくと、揉まれて揉まれて、結局自分のできることが増えてきたりとか、実績上がってくるということがありまして、そういう学生さんであれば、無名の大学でも、全然載れるんですね。逆にアクション起こしていなければ、東大生でも載れないんです。

 

松本
じゃあ、大学名は関係ない。
津田社長
関係ないです。だから、完全にトップページ見ていただくと、それでも、統計的に見ると、上位校がやっぱり多くなってくるんですけど、全然知らない大学生の大学名の方もいたりすると、完全にあそこで下剋上が起きているんですね。

学歴によらないという、どちらかと言うと、行動力とか、自分で考えて、自分の頭で考えて動いていくとか、そういう度胸持っているとか。

 

あとトラウマ克服タイプというのは、例えば、小さいころに両親を事故で失って、どん底から這い上がって、今頑張っているような子ですね。やっぱりストレス耐性があったりとか、問題解決能力があるということで、この二つのタイプの学生さんを我々、ヒアリングをするライターが、若干、独断と偏見が混じっていますけれども、そこで、この学生だったら、確かに、企業から絶対欲しいと思われる人材だろうなと思ったときに、審査に通過して、ちょっと最初のプロフィール、例えば、応募があったときと、言っている内容が食い違いがあったりすると、ちょっとNG出します。

だけど、何回もチャレンジしていいですよと、行動を起こして、ちゃんとやれば、いずれ私どもは取材させていただきますというふうに。

 

優秀な学生の集客方法とは?

松本
普通の学生を捕まえるんであれば、いろんな営業したりとか、方法ありそうなイメージですけど、そういう二つのタイプの人をどうやって見つけてくるんですか?
津田社長
ほんとにこれは、今でも苦労しているくらい難しいんです。最初はですね、一人しかいかなったんです。学生で載っている子って、その一人、私が取材して、「君の周りにも頑張っている子、二人くらいいるだろう」って言ったら、いますねって、その二人が来て、二人にまた二人を紹介してもらってということで、どんどんどんどん人の紹介、紹介、クチコミで紹介してもらっているんですけども。

いずれやっぱりキーマンとなるような学生が現れたときに、何十人かという学生さん紹介してもらったりとか、それこそ、昔は、立ち上げた当初は、北から南まで何百という学生団体に1個1個、ローラー作戦でテレアポしていったりとか、いろんなことやってきましたね。

 

松本
紹介が多いということなんですね。
津田社長
紹介ですね。やっぱりガクセン(優秀な学生を検索して採用するサイト)に載っている学生さんというのは、自ら行動を起こしているので、人脈が広がるんですね。例えば、フェイスブックってあるじゃないですか、フェイスブックって、差し使えなければ、お友達って何人くらいいらっしゃいますか。

 

松本
友達ってなっているのは、4,000。
津田社長
多いですね。やっぱり人脈をお持ちの方って、社会人だと、4,000、5,000いくと思うんですね。だいたい例えば、採用担当者の方とか、一般のサラリーマンの方に聞いてみると、300人、400人とかのケースっていうのが、ほんとに多いんですね。

ガクセンに載っている学生さんって、一人あたり1,260人の友達がいるんですね。それって学生にとっては、すごく多くて、やっぱりそのなかに、どこまで人脈と呼ぶとは置いておいたとしても、活動しないと、その人数って、やっぱり増えないじゃないですか。だから、隣で活動している子たちは、頑張っている子だったりすると、その子たちを紹介してもらったりして地道に増やしていくという感じですね。

 

松本
料金面は?
津田社長
これ学生さんはタダで載れます。企業からお金をいただいて運用しているんですけども、企業さんがですね、一社あたり49万8,000円の定額でやっていまして、これ今日から使いたいとおっしゃっていただいたら、今日から365日間使ってこの金額なんですね。49万8,000円なんですよ。

そこから何人に声かけして、何人、面談して、何人をそこから採用したとしても、一切それ以上の費用がかからないんですね。完全にライセンスの定額販売にしています。

 

松本
極端に言えば、500人いたら、500人にアプローチしてもオッケー。
津田社長
そうです。企業からすると、一人採用できればペイするという企業がほとんどなので。

 

松本
そうでしょうね。実際、導入された企業の方から、お客さんの声みたいなのありますか?
津田社長
実際ですね、中小企業の方々というのが、やっぱり声としていただくケースが多いんですけども、どちらかと言うと、ニッチな業界だとですね、リクナビ、マイナビでは検索されないんですね。

最近いい人と出会えないなと思っていたら、こんなところにいたんですねと、最初、導入いただくんですけども、実際、採用に例えば、出遅れちゃったりとかすると、なかなかマイナビとか、学生さんと出会えないとなったときに、ガクセンを使って、10人から20人くらい面談をしましたと、最終的に、相思相愛になって採用したのが、一人採用できましたと。

 

そのなかでですね、やっぱり最初から、ある程度できる子が多いと、普通の学生さんよりも。でも、やっぱり社会人になるとできないこと増えてくるじゃないですか。いくら優秀なアクティブな学生とは言え、結構そういう活動してきて、自信満々な子って、尖っている印象なので、仕事が俺に合わないんだみたいなことを言いだすかなと思ったらしいんですけど、意外と素直ですねって、真摯にちゃんと自分ができないことに向き合って、上司、先輩に自分から率先して聞きにいって、できることが、どんどん増えていって、今、広報と営業って言っていたかな、結構、中層の部分をやっていますとか。

 

あとは、そうですね。ある映像会社さんからすると、そこも一人採用したんですけども、はっきり言って、文章力とコミュニケーション力半端ないです。間違いなく、幹部候補として、これから鍛え上げていきたいということで、この何年かで一番の期待の星ですとかって言ってくれたりとか、そこは経営者の方、私も知り合いとか、友達なので、携帯に電話して、おっしゃっていたことがあったりとか。

 

あと非常にニッチな業界で売り上げだいたい3億円くらいの会社で、日本で多分、その会社しかやっていないだろうという、ある宝石関係の会社なんですけども、会社は20人くらいの会社です。いい人に出会えないということで、ガクセンを使っていただいて、一人採用なさったんですね。

電話かかってきまして、「いや、津田さん、ありがとう」と、「どうされたんですか」って、「一人、女の子を採用してね、今、群馬の宝石店にアカウント営業に行かせているんだけど、そこの宝石店からの社長から電話があって、あのコミュニケーション力を持っている子はどうやって採用したんだっていうのを聞かれました」って、そこにちょっと私、今度、呼ばれていくというか、ご紹介いただけるような感じになっているんですけども、そういうことがあったりとか、出会えないということ、優秀な人材に出会えないという突破口を開いたようなイメージですよね。

 

松本
そういう、優秀な人たちが500人くらい登録しているイメージ。
津田社長
そうですね。最終面談でエントリー100人のうち、最後に残る2、3人くらいになるような子たちが、最初から4、500人登録されているという、そういうようなイメージです。

 

松本
すごいですね。企業側のほうは、このガクセンというのは、どうやって知るんですか?これ営業とかですか?
津田社長
営業、私が例えば、当然、ネットワーク、人脈のある経営者の方の会社さんとかもあるんですけども、最近は問い合せとか、あとは、ガクセンを採用市場をどうやって戦略を練るかという講演をした際に、私が喋って、それを聞いていただいた企業さんに導入いただくとか、いろんなケースがありますね。

 

優秀な学生にウケる企業は?

津田社長
これ千差万別なんですよ。ただ一つ言えるのは、私もそういうガクセンに載っている学生さん、何百人向き合ってきましたけども、彼らの企業を選ぶ軸って、やっぱり引っ張りだこになるような子たちなので、大手にも行けるじゃないですか。みんな、大手行っちゃうのかなって、最初思ったんですね。

 

でも、聞いてみた感じでいくと、まず、企業の規模とエリアですね、東京なのか、大阪なのか、そういうエリアとか、あと、業種業界も実は最終的な決め手じゃないということが分かって。何が決め手になるかと言うと、まずその会社にどんな社長がいるのか、どんなビジョンがあって、そこにあって、どういったビジネスモデルが走っていて、そこにどう自分が関わっていけるかという、フィールド探しをしている学生が、一番多かったんですね。

だから、ほんとに聞いてみると、ニッチな業界の会社に決まって、行っている子もいるし、もちろん大手を狙って、大手に行っている子もいるんですけども、割合としては意外と全然知らない会社の名前が挙がってくるんですよね。

 

松本
そういう活発な子というのは、別に大手とかあまり関係ないみたいな。
津田社長
そうですね。全員が全員とは限らないんですけども、今言ったポイントのほうが重視されるとかですね、というのは、すごく感じますね。私も話していて。

だから、やっぱり経営者の方にもっとビジョンを語ってほしいなと思っていまして、よく営業に行くと、こんな優秀な子はうちではちょっと難しいよと、受け入れができないし、環境も整っていないしとおっしゃる会社さん、経営者さんもいるんですけど。

 

それはむしろ逆だと思っていて、環境整えてからとか、何かができてからって考える経営者さんって、じゃあ、ほんとに具体的なイメージってあるのかなって問いたいんですけども、環境を整えたら、ほんとにいい人が来るのか?、じゃあ、いい人が来たら、もっと環境を良くしないといけない。

環境がいい会社さんって、いっぱい世の中にあるじゃないですか。最終的には、トヨタと戦わなきゃいけなくなるんですよね、環境で戦うのであれば。

 

あと、その受け入れる、要は、リソースがっていうのもあるんですけども、でもやっぱり、それってほんとに優秀な学生、アクティブ、行動力のある人材が入ってきて、それに社員が刺激を受けて、その成長、一緒に共にしていくとか、それによって環境を良くしていかなきゃいけないから、環境をどんどん良くなっていくって、これはイタチごっこ的に採用と会社の環境というのは相互にやっていかなきゃいけないと思うんですね。

自信なく言っている経営者さんには、それをなんとかするのが、あなたの仕事でしょというのは、ほんとに口酸っぱく伝えているんですね。

 

優秀な学生にうまくアプローチする方法・コツとは?

津田社長
我々のお客さんに言っているのは、我々がやってきたことっていうのは、クチコミで学生を増やしてきたことなんですね。それを全く同じことやるだけですよって、実は言っているんです。

それどういうことかと言うと、優秀な子の周りには、優秀な子、何人か揃っていますよっていう話をしたと思うんですね。その子たちをキーとして、周りの子たちを連れてきてもらうんです。一緒に働きたい仲間、後輩、連れてきてって言うと、一緒に働きたい仲間なので、やっぱり優秀な人たちが揃ってくるんですよね。

 

それを繋ぎとめるものって、やっぱり会社のあり方と、経営者のビジョンだと思っていて、真髄はですね。だから、その友達が友達というか、仲間が仲間を連れてくる会社を作れるのであれば、実は、もういずれガクセンはいらなくなるんですよね。そういうネットワークづくりのきっかけとして、ガクセン(優秀な学生を検索して採用するサイト)をまずは導入してみてくださいというケースが多くてですね、それが一つのコツと。

 

あとは、そうですね。やっぱり採用活動って、その年度によりますけども、今年だったら、例えば、3月にスタートしますよねって、残念ながら、中小企業からの問い合わせが多いのって、3月過ぎてからなんですね。3月になると、大手が走りだして、マイナビとかオープンしている時期なんですよ。そこに一緒のラインに立っても難しいのに、出遅れちゃったら、ほんとに厳しいんですね。もっと前もって、この秋口、冬口、冬くらいにオファーをかけて、集めていかないと、非常に苦しい時代になりますので、早期のアプローチというのは確実に必要になります。

 

あとは、インターンですね。インターンをやる学生って増えていまして、一人あたり、だいたい2.7社くらいインターンを経験しているんですね。もっと言うと、インターンをやっている会社さんって、私、今まで1,000社以上、ガクセンを営業してきていますけども、だいたい半数くらいの会社はインターンをなんらかやっていて、どんなインターンですか?と聞くと、1日、2日のワンデー、ツーデーくらいのインターンがほとんどなんですね。なんでかと言うと、会社のリソースが足りないからなんですよ。大企業も中小企業も。

そうすると何やるかと言うと、レクチャーとか、グループディスカッションくらいしかできなくて、結局それって何やるかと言うと、会社の売り込みでしか過ぎないので、そんなところにですね、1日かけてやったところでですね、埋もれちゃうんですね。他の会社のやっているので。

 

なので、私がオススメしたいのは、長期のインターンをやることをオススメしたいですね。2週間以上の、ほんとに営業インターン、その仕組みを作るのは難しければ、社長のカバン持ちでもいいので、そこでビジョンをたくさん伝えるとか、なんで社長は、この商談のときに、こんな話をしたんですかって、学生に聞いてもらったら、しめたもので、それに対して答えてあげると、ものすごい勉強になると、その子が本当にビジョンに触れていったときに、この会社で働きたいなって思ってくれれば、それはしめたものなんですよね。そういうことを率先してやっていただきたいなと思っていますね。

 

求人のビジネスを始めようとビジネスアイデアが思い浮かんだ背景は?

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津田社長
起業ごっこ、大学時代にやっていたときに、友人がおりまして、それは一緒に会社を作った彼とちょっと違う人間なんですけども。彼が社会人になってから、ある会社で採用担当をずっとやっていて、学生と面談を何百人と毎年やっていたんですね。

その彼と飲んでいたときに、「これなんか、お前、ウェブ作れるでしょ、俺、採用やっているじゃん」みたいなことを言われて、新卒採用で面白いウェブを立ち上げられないのかって聞かれたんですね。ちょっと待ってって考えて、5分くらいで出てきたアイデアが、実はガクセン(優秀な学生を検索して採用するサイト)だったんです。

 

その彼との共通点が、大学時代にいろんな活動、他の学生がやっていないようなことやっていたよねと、それでいろいろ勉強になったよねと、それが一つの評価として値するならば、全国のその評価に値する、言ってみれば、すげえ大学生、活動力のある大学生を集めたら、どうなるのかねって、これ面白いんじゃないの、そこには学歴とか関係なくてさみたいな、それやろう、やろうとなって、じゃあ、うちで立ち上げるねって言って、なんかあったら手伝ってねと言って、その友達にも言って立ち上げたんですね。

そのときはまだ、実は、採用ボタンをつけることはなかったんですアイデアとしては。でも、せっかくだから、企業ともっと、僕らも大学時代にこんなサイトがあれば、もっと企業との接点増えたのになと思って、それを今の時代に実現できたら、何か役に立てるんじゃないかということで、それでその採用ボタンをつけて立ち上げたんです。

 

松本
それ実際に、クチコミで広まっていったと思うんですけども、軌道に乗るまでに苦労したことってありますか?
津田社長
やっぱりですね、何から何まで自分で作んなきゃいけないわけですね。例えば、会員規約みたいなものとかも、学生さんにどういう規約を提供するのかとか、ほんとに法律じみた文章を1個1個書いて、いろんなものを参考にしながら書いたりとか。

あとは、そうですね、やっぱり学生を集めるのに非常にそのときから苦労はしていましたね。最初は全然、認知が認知度もないので、営業をかけるのも、ほんとに問い合わせをいただいて、大阪の会社でも出張して、そこまで営業に行ったことあるくらいですね。

 

松本
最初の一人目、学生さんは知り合いとかですか?
津田社長
そうですね。その友達、一緒にアイデアを作ったときの友達の繋がっていた学生を紹介してもらったんです。

 

松本
ここに登録してみたいな。
津田社長
そうですね。あとはですね、苦労したことと言うよりも、やっぱり創業するとき、起業するときって、アイデアがなかなか見つけるの難しいというのもあるんですけど、アイデアができあがったときから、そのあとも結構難しかったりするんですよね。

 

要は、アイデアあるんだけど、実際どうやって、何から始めたらいいのか分からない場合が多いと思うんですよね。それを私がガクセンを今、実際に販売して、運用しているところから振り返って、初期、立ち上げたときに何をやったかなという履歴を全部辿っていったら、ある流れが見えてきまして、これ多分、ガクセンだけじゃなくても、いろんなウェブのアイデア、もしくは、ウェブだけじゃなくても、IT以外のアイデアでも使えるかもしれないんですけど。

まずですね、自分自身の思いというのが、自社商品持ちたいなという思いがあったんですよね。そもそも。見込み事業を立ち上げたいなという思いがあって、先ほどの出来事、アイデアも発想されて、タイミングがありました。でも、実行してなんぼだよねって、同時にあって、まず何からやったらいいのかと言うと、分かりやすいところで、サービスの名前を決めるということなんです。

 

松本
名前を。
津田社長
いろいろ考えて、学生のドラフトで学生が選抜されていくから、略してガクセンかなとか、意外と響きいいなとか、ネーミング辞典みたいなのも買って、そういう4文字がいいと言うんですね。マイナビ、リクナビ、4文字に略せるものがいいみたいな。商法登録をしました。すぐに。弁理士をやっている友達がいたので相談して、次にサイトマップを作成したんですね。これちょっと実際にお見せできないのが残念なんですけども、音声だけですよね。これ。

 

松本
記事にもアップします。
津田社長
そうですか。中身的には、ウェブには公開できないものにはなるんですけども、我流でですね、ページの遷移を全部書いていったんですよ。

トップページからクリックすると、このページにいってとか、ここに学生がページが並んで、どんな選択肢があって、クリックすると、ログイン画面に進んでいってって、このページ1個1個のマップを作ったんですね。トップページのイメージって、こんな感じですって、エクセルに線と棒と四角だけでサイトのイメージを骨組みを作って。

 

松本
フレームみたいな?
津田社長
そうですね。フレームみたいな感じですね。

 

松本
今だと、カクーとかいうサービスでありますよね。
津田社長
そうですね。そういうものでいいかなと思いますけど、今度はそれにですね、実際にデザインを作るわけですよね。

これがほんとにエラーページから、規約のページから、全部のページをマップに合わせて、フォトショップで実際に絵を作っていくんですよ。それを二つ技術者に渡して、これで作ってって言うと、すんなり技術者もイメージ分かりますということで作れるので、それを作っていってもらったんです。ここも自分で作ったんです。だから。

 

そのあとに、規約とかを作んなきゃいけないわけですね。ルールみたいな。それは実は、いろんなサイトを参考にしながら作りました。いいとこ取りでやろうということでやりまして、同時に作るだけじゃ駄目で、営業しなきゃいけないから。絵コンテの状態で、iPadかなんか持っていって、知り合いの社長の人10人くらいが集まる飲み会のときに、みなさん、これいくらだったら買いますかって、ヒアリングをしたんですね。

そしたら、みなさんが「いや、ナビ媒体でも、100、150万かかるから、最初に初期にお金を払うんだったら、50万くらいだったら有難いよな」ということで、実はその金額にしたんです。ほんとに過去につけた金額なので、最近、金額をやっぱり質も高まってきているので上げなきゃいけないかなと思っているんですけども、そういったことをやって、同時に売るというものと作るというもののなかにソフト入れこんでいかなきゃいけないんですよね。

 

それは何かと言うと、学生の情報なんですよ。それはさっき言ったように、一人に学生から二人紹介してもらって、二人から四人紹介してもらってみたいな感じで、そしたら、取材を全部自分でやっている時間はないので、取材をしてくれる人を探すわけですね。

それを学生のインターンの子とか最初手伝ってもらったりとかして、取材をしてもらったりとか、あとは、アルバイト募集して、ライターの経験がある人、採用しながら作っていったんです。で、企業をどんどん開拓していったと。

 

なので、シンプルにまとめると、閃く、作る、売るという、この三つの流れなんですよね。閃く、作る、売る、売って、売って、売るまくる。そうすると課題がまた見えてくるんですよね。

自分で考えていたアイデアだけじゃ、全然お客さんのためになっていないなと、お客さんから言われた要望なんか、またこれはアイデアができ、また閃くので、売っていると、また閃いて、閃くから、また作って売るという、この流れだけなのかなと思いますね。

 

開発するときに、どういうことを意識して取り組めばいいと思いますか?

松本
だいたい、今のそこまでの段階でガクセンの場合。期間はどれくらいなんですか?最初の閃く、作る、売る。ガクセンができあがるまで?
津田社長
できあがるまでですね、アイデアが浮かんで、オープンするまで半年、正味半年かからなかったくらいですかね。ちょっと若干、そこに手をつけられない時期なんかもあったので、それを度外視すると、だいたい半年以内ですかね。

 

松本
開発だけだったら、3、4ヶ月ですか?
津田社長
そうですね。そんな感じですね。でも、そこには開発以外にもルールを作ったりとか、いろんなメニューとか、仕組みとか、料金体系作らなきゃいけないので、そういったものにすごく時間が同様にかかるという感じですね。

 

松本
開発するときに、どういうことを意識して取り組めばいいとかありますか?
津田社長
心がけることかどうか分からないんですけど、最初の先ほどフレームの話しましたけども、サイトマップですね。マップでいろんな機能を盛り込んでいたんですね。でも、盛り込みすぎると、作るのに時間がかかるんですよ。

例えば、ガクセンの場合って、企業と学生の受信トレイなんかも載せたかったんですけど、それやっていると、相当時間がべらぼうにかかっちゃうということで、中に受信トレイを持たずに、企業から企業だけがログインできて、学生はログインしないんですね。企業はログインして、この学生にオファーかけるというボタンを押すと、学生さんのGmail、ヤフーメールに直接メールが届くという仕組みにしたんですね。

 

あとは、やり取りを、メーラー同士でやってもらうというふうにしたことによって、相当削減できたんですよ、時間が。それはメリット、デメリットあるわけですね。受信トレイを持つことのメリット、デメリット。持たないことのメリット、デメリットもあって。

 

でも、何が言いたいかと言うと、全てを盛り込もうとしたら、なかなかアクションがすぐに取れなくなっちゃうので、ほんとにその仕組みって必要なのかって考えたときに、実はなくてもオープンしちゃっていいんじゃないかって、実際そうだったんですね。ガクセンの場合、受信トレイを別に持たなくてもやってこれたんですね。

だから、スケジュール、自分の経営として立ち上げて、どれくらい回していきたいという、スケジュール感ってあると思うんですけども、それにやっぱり開発の工期が間に合わないということに対して、どこを削っていくのかということに焦点あてて、必要なものだけを、まずは揃えるというのでも全然いいし、そっちのほうが世の中の反応すぐにもっと分かるのでいいんじゃないかと思いますね。

 

松本
100%完璧までに作ってから公開じゃなくて、もう6、7割とか。
津田社長
そうですね。それはでも、あくまで、世の中から的に見たときに、要は、ホームページって誰でも見れる媒体なので、そこから見たときに、あくまで100%じゃなきゃいけないんですよ。サービスとして、ちゃんと展開できる100%じゃなきゃいけない。でも、自分たちの構想、持っている、もっとお客さん考えてもないような機能を100としたときに、100でなくてもいいよということですね。

 

起業に興味ある方で、まだなんのビジネスをしたらいいか迷っている方向けに何かアドバイスをお願いします。

津田社長
やっぱりアイデアって、すごく最初重要ですよね。人が重要だし、アイデアが重要だしって、いろいろあると思うんですけども、どういうことをアイデアとしてやっていいのか分からない、だけど、起業したいんだという方にとっては、そのアイデアをどう作って、蓄えるかみたいなことをご提案したいんですけども。

 

まずですね、先ほど、モバイルデザインアーカイブの話もそうでしたけども、他人の要望から生み出すということとか、自分が欲しいものを作るというものが、実はアイデアだったりします。

先ほど、自分が欲しいものは、他人が欲しいものですよという話もしましたけども、これ欲しいの自分だけかもって思ったら、実はそうじゃなかったケースが多いんですね。

 

あと、電車乗っているときでも、閃いたときに、何かアイデア、これいいんじゃないかなと思ったときにですね、必ずメモをして、どこかにりストアップしておいてほしいんですよね。そうすると、リストアップされたもの同士で融合するパターンって出てくると思うので、そういったことをやってほしいです。

私も大学時代から、ほんとに思いついたもの、全部エクセルにメモっていて、それこそ、寝る瞬間でも思いつくと、起き上がっていって、パソコンにデータにリストアップを追加したりしまして、今、何百かそういうアイデアがあります。

 

ほとんどは実現されているものですね。半分以上が、大学時代からなので、大学時代に考えていたアイデアって、例えば、自炊、今で言うと、本を全部電子化するアイデアって、2000年ちょっとくらいに思いついていて、でもやっぱり、時期が、その時代ではなかったんでしょうね。今だと一般化していますけれども。

 

松本
今だったら、スマホのメモ帳でやって、Gmailに飛ばしてみたいな。
津田社長
そうなんです。そのアイデアを蓄えておくということはですね、例えば、今だったら、じゃあ、本は電子化されたけど、マニュアルとか説明書とかって、紙であるのを電子化するサービスも出てきていますけど、そのアイデアの発想のもとって、電子化なんですね。だから、そういったところにいずれ活きるということを考えたときには、アイデア貯めて、履歴を残したほうがいいと思います。

 

あと、オズボーンチェックリスト法というのがありまして、これは、検索すると出てくるんですけど、どういうものかと言うと、ブレーンストーミングをするときのアイデア、例えば、新しい一つのアイデアがあったときに、新しい使い道はないかとか、他の分野への適用はないかとか、より大きくしたら、強くしたら、高くしたら、長くしたらどうなるかとかですね、逆にしてみたらどうなるかとか。

例えば、マイナビというアイデアを逆転させたらどうなるかというのは、この質問に答えていくと、ガクセン(優秀な学生を検索して採用するサイト)というものが導き出せたりするんですね。

 

だから、何も全く無から有を生み出す必要はなくて、今ある何かを形を変えてみるだけでも、実はお客さんの困っている、ストレスを解消するものかもしれなかったりするので、そういったところから、スタートするものいいのかなと思います。

 

最初のスタートの資金は、どれくらい用意したほうがいいですか?

津田社長
全然これは何やるかによって変わると思うんですね。例えば、メーカーやろうと思ったら、それこそ何百万の機械がいると思いますし、でも、全くお金をかけなくてもできると思います。

お金がないから起業できないって、実は言い訳だと思っていまして、お金をかけなくても、やるやり方ってあると思うんですね。たまたま2、3日前に読んでいた本でも、そんなこと書かれていましたけども、起業するにあたって、お金が例えば、500万円必要ですと、でも、その500万円を使って、何やるかと言うと、ウェブでサービスを展開したいとなったときに、ホームページを作る会社さんと交渉して、今はそのお金はないけども、作って販売したときに、これくらいの売り上げになるだろうと予測が立っています。こうなったら、月々で返済していってもいいですかという交渉をするだけかどうかだと思うんですよね。

 

松本
交渉ですね。
津田社長
交渉です。銀行に借りるだって、何もないところからスタートして、ビジネスアイデアちゃんと持っていって、事業計画書書けば、お金って借りれると思いますし、別に返済の計画さえ立てればいいわけじゃないですか。だから、お金がないから起業できないというのは、ほんとに自分の可能性を、そこで、自分自身で潰しちゃっているなと、ほんとに思います。

 

今後の御社の事業展開、仕事上での夢を教えて下さい。

津田社長
我々はですね、会社として、あったらいいなをあってよかったにということを、ずっと作り続けていきたいというのがあるんですね。だから、人材とかは、ほんとに思いつきで作ったガクセンというものがありますけども、業種業界問わないんですね。

ほんとに、これあって、ほんとに良かったって、ある一部のユーザーでもいいから、涙を流して喜んでくれるくらいのメディアを作り続けたいというのが根底にあります。

 

やっぱり今、主体となるのは、ガクセンなんですね。ガクセンというのは、どんどん企業さんも実績が増えてきていますので、ガクセンをもっと展開していくにあたって、必ずしも新卒だけじゃないなというのを見ていまして、ガクセンのメインイメージのところのすぐ下にリンクがあるんですけど、まだまだ学生の載っている数が限られちゃうんですが、GAKUSEN GLOBALという、外国人の留学生を集めたサイトもあるんですね。

ゆくゆくは海外の学生が優秀な学生が全世界の学生が並んでいて、日本の企業がウェブ上からオファーをかけて、スカイプか何かで面談をして、海外から人を引っ張るということができるようにしたいんですね。

 

優秀なそういう若者、例えば、アセアンとかでも、農村に暮らしていて、優秀は優秀なんだけども、お金がないから日本に来れないという学生もいて、そういう学生さんに、日本の企業からこの子だったら、うちにぴったりだよねって思って、オファーがあって日本に来てくださいとなると、その子の夢も叶うわけじゃないですか。

日本の企業も海外に行って、採用しきらなくても、日本にいながら面談ができるとなると、そういういい人材って、今、全部欧米に取られていっているわけですね。そこに行く前に日本に呼ぶことによって、日本の労働市場で何か貢献ができればなと思っています。

 

起業を考えている方々にメッセージをお願いします。

津田社長
私もまだまだ駆け出しということがあるので、私が言うのもおこがましいんですけども、海外で言うと、アメリカのグーグル、ヤフーみたいな、あとフェイスブックとか、ああいう企業って、まだ全然日本でできあがっていないなって。

どうしても起業する人が多いのか少ないのか、私は統計のデータ知らないんですけども、もっと起業家魂を持って、どんどんどんどんチャレンジしていく風土ができればなと思いますので、やっぱりそこにはアイデアも必要だし、人も必要だと思いますけども、日本が総力を上げて、起業風土、ほんとにグーグル、ヤフーを倒すくらいの大きな会社を作れるような夢をみんな持って、どんどんどんどんビジョンに励んでいって、大きくしていっていただきたいなって思います。私も全然まだまだひよっこですけど、一緒に頑張りますので、ぜひみなさん宜しくお願いします。

 

松本
本日のゲストは、ニューインデックス株式会社 代表取締役社長 津田武さんでした。ありがとうございました。
津田社長
ありがとうございました。

 

 

起業におすすめな本/社長の「1冊」

10億ドルを自力で稼いだ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか

世界に600人しかいない、資産10億ドル保有者「ビリオネア」。彼らはなぜ成功したのか。世界的コンサルティング・ファームのPwCが16カ月かけて調査した結果をまとめたのが本書。

16カ月に及ぶ徹底的な調査の結果、世間が抱いている成功者のイメージは、実態とかけ離れていることがわかった。たとえば、紋切型の起業家といえば、マーク・ザッカーバーグのように「若くして成功した」というイメージを持たれることが多い。しかし、実際そのような人は少数で、ほとんどが長年にわたる試行錯誤を経ている。レッドブルの創業者、ディートリッヒ・マテシッツのように、40歳を過ぎてから成功した人のほうがむしろ多い。ほかにも、「IT長者」「ブルーオーシャンの開拓者」「一発当てた人」「一夜にして成功」などのよくある先入観は、すべて間違いだった。

ビリオネアと普通の人の違いは何か。それは外的な要因ではなく、内面、すなわち「ビリオネア・マインド」にある。具体的には「アイデア」「時間」「行動」「リスク」「仕事相手」に対する考え方が独特なのだ。これら5つの特徴を、豊富な取材量による実例を交えて説明する。

世界に600人しかいない「ビリオネア起業家」の意外な実態とは。一流コンサルティングファームが徹底取材!

 

 

ニューインデックス株式会社 代表取締役社長 津田武

1978年三重県生まれ。法政大学を卒業後、2004年に米国テキサス州にあるUniversity of Dallas にてMBA を修了。帰国後は新日鉄住金ソリューションズ株式会社に入社。数多くの大型プロジェクトで実績をつくり、新人MVPに選ばれる。

その後独立し、2008年にニューインデックス株式会社を設立。営業の第一線で販路を拡大し、現在も活躍中。また、これまでに1,000 万ヒットクラスのウェブサイトを複数立ち上げた経験を持ち、知見やノウハウをビジネスにも取り入れている。営業的観点と持ち前のクリエイティブさで、常に新しい仕組みを考案している。

最近では、大手就職ナビ媒体の逆を行く就活メディア「ガクセン(優秀な学生を検索して採用するサイト)」で、就活・採用業界で多くの業界人から注目を集めている。