From:松本泰二
これからビジネスを始めたいと考える人にとって、最大の山場はどんなビジネスアイデアで勝負をするかではないでしょうか。自分でビジネスを始めることを望む人の多くはここに躓き、悩み、そして一歩が踏み出せずにいることと思います。
あなたもこの記事を読んでいるということは、自分でビジネスを立ち上げて自分らしく働きたいと考えているのでしょう。これまでのサラリーマン生活から抜け出し、時間に縛られることなく、もっと自由に働けるような生活がしたいと考えているのではないでしょうか。
現代社会は新しくビジネスを始める人に対してかなり厳しい国であることは確かです。5年でも会社が続けば、それはあまねく会社の数%の仲間入りを果たし、成功と扱われるくらいですから、その厳しさは想像に難くないでしょう。
この現代社会の荒波に対して、まず初めての人が立ち止まってしまうのが、どんなビジネスアイデアであれば勝負できるのか、つまり、この厳しい社会の中で成功を掴めるようなビジネスアイデアは何かということだと思います。
そこで今回の記事では、そんなビジネスをやり始めたいけど良いアイデアが見つからなくてもどかしい日々を過ごしている人に、アイデアを生み出すために必要不可欠な方法を紹介しています。
またアイデアを生み出したあとに、そのアイデアをビジネスとして成り立たせるためにはどうしたら良いのかも書いてみました。ぜひ最後まで読んでもらって、ビジネス立ち上げに役立たててみてくださいね。
【ビジネスを成功させるアイデアを生み出す必須の方法】その1『自分や周りが抱えている不満を探す』
ビジネスが発展する大前提として、この物やサービスは役に立つという、いわゆるその人のニーズにしっかりと応えていることがあります。また社会貢献をしていて、多くの人が喜んでいるという点も挙げられます。
仮に目の前に自分一人の力では解決が難しい困難や、欲求が満たされないことがあったとしましょう。そして、もしその困難や欲求不満をいとも簡単に解決するような物やサービスが傍にあったとしたら、どうなるでしょうか。おそらく多くの人はなんのためらいもなくそれを利用します。たとえそれに対してお金が必要だったとしても、おそらくよほど困窮していない限りは手を伸ばすはずです。
もっと身近な例を挙げましょう。
例えば私たちはどこかへ出かけた際に、お腹が空き始めたら何の疑いもなく飲食店を探し始めますよね。スマートフォンを片手にいろいろと検索をし始めると思います。
普段は外食を控えている人でも、いちいち家に帰って食事を済ませるのが面倒な場面もあると思いますし、一生懸命飲食店を探すケースはあるはずです。そして見つけた飲食店で、当たり前のようにご飯を注文し、支払いを行います。
なぜ当たり前のように支払いを行うのでしょうか?それは飲食店が食欲を満たしてくれたこと、そして面倒くささを解消してくれたからです。つまりここでわかったのは、人は欲求を満たしてくれたり、不満を取り除いてくれるものであれば、ほとんど疑いもなく金銭をそこに使うということ。
ビジネスにおいてはこれを逆に考えることが大切です。つまりその飲食店が利益を得ることができたのは、お腹が空いたというあなたのニーズを汲み取り、それを先取りして物やサービスをその人物の目の前に料理を提供したからです。
こういった考え方が、ビジネスアイデアを生み出すのにはかなり重要になってきます。
例えば飲食に限らず、あなたは日常でこうだったら良いのにと思うことはありませんか?
その「こうだったら良いのに」と思うことは、意外と他の人も思っている可能性があります。その「こうだったら良いのに」という先の答えを用意しておけば、あなたと似た不満を持っている人は大いに喜び、お金を支払うでしょう。それこそまさに立派なビジネスアイデアと言うことができますよ。
自分の不満を探すのが難しければ、周りの人の不満でも構いません。一番身近な家族の不満や、友人の不満、上司や部下の不満…
耳を傾ければみんな何かしらに不満を持っていたり、困っていたりするのです。それらを解決することはできるのかな、そう考えていくと自然と良いビジネスアイデアは生まれることでしょう。
あなたがビジネスを始めたいと考えた際に、すでに成功しているビジネスを良く目にすることがあるでしょう。
なんて画期的なビジネスアイデアなんだと思うときもあるかもしれませんね。
本を買い取り、中古販売する『BOOK OFF』では、「大量の本を売りたいけど、本は意外と重いからなかなか行けない」人のために、自宅に出向いて本を受け取るというサービスを行っています。
そのビジネスアイデアが生み出されたのは、誰かの類まれな才能によって発明されたものではなく、どちらかと言えば、今話した「本を売りに行くことができない」という日常の不満を解決しようとして生み出されたものでしょう。
こう考えると、ビジネスアイデアを生み出すことに少し気が楽になると思います。
ぜひリラックスしながら、いろいろな不満を手に入れていきましょうね。
【ビジネスを成功させるアイデアを生み出す必須の方法】その2『自分を客観視する』
ビジネスアイデアを生み出すのに大事なのは、いかに自分を客観視することができるかということ。この客観視が非常に大事で、自分の興味や趣味、得意なことや不得意ことをしっかりと見極めることで、ビジネスにおいても自分の力量や活躍できる場所をしっかりと見定めることができるからです。
また、やはりビジネスアイデアは自分に合ったものであることに越したことはありません。自分に合ったビジネスアイデアとすることで、自分の中にもモチベーションが生まれやすくなり、ビジネスに対して積極的に考えるようになります。
ビジネスを成功に導き、そしてそのビジネスを長く続けるためには、ビジネスアイデアを常に生み出し続ける必要があります。会社の価値とも言える社会貢献をして、利益を継続的に得続けるためには、一つのビジネスアイデアを思いついてそれで終わりというわけにはいきませんからね。
そういった意味でもモチベーションの維持、そしてビジネスに対する積極性が持てるようなビジネスアイデアにするほうが断然良いと言えます。だからこそ自分を客観視することが欠かせないのです。
「自分には得意なことがない」と思う人は「好きなこと」を思い浮かべましょう。
「好きなことがない」と思う人は「これをしたら人が喜んで自分も嬉しかった」という経験がなかったか探しましょう。
自分がそうでもないと思っていることが、実は意外と人よりも優れたもので、誰かの助けになったり、役立つものになったりするときもあるのです。
自分の限界を自分で決めることは、良いビジネスアイデアを生み出す際の妨げになってしまいます。一枚の紙を用意して箇条書きでも構いません。ぜひ自分を客観視し、自己分析をしてみてくださいね。
【ビジネスを成功させるアイデアを生み出す必須の方法】その3『既存のビジネスアイデアを活用してみる』
ビジネスアイデアを探す時に、今日本社会において成功している多くのビジネスを目の当たりにすることでしょう。その際に、この会社が成功しているのは経営者が独創的なアイデアをふっと思いつき、それをビジネスに転用したためだと、あなたは思うかもしれませんね。
しかし実際に紐解いていくと、意外とそれはこれまでの既存のビジネスアイデアからの派生であったりするものです。
これからビジネスを始めようとする人の大半は、多くのビジネスアイデアが溢れているこの社会で、いかにそれとは異なるアイデアを生み出そうかと躍起になっていることが多いです。実際はそれで既存のアイデアとまったく似て非なるアイデアが出てきたり、オリジナリティ溢れるアイデアが生まれたりするのは、ほんの一握りです。ましてそれで成功となると、さらに確率は低くなっていくでしょう。
つまり成功者を含めてほとんどの人にとって、独自のビジネスアイデアを生むのは難しいことなのです。ならば今ある既存のビジネスアイデアを参考にしがら、そのノウハウを学びながら考えていく方がかなり現実的ですし、効率的ですよね。
たくさんのビジネスアイデアがあることにむしろ感謝しながら、アイデアを生み出していくほうがずっと楽に良いアイデアが出るでしょう。既存のビジネスアイデアを利用して、ビジネスアイデアを生み出す具体的な方法としては3つあります。
①真似る
完全に真似てしまうのは問題ですが、そのビジネスアイデアやモデルを参考にするのは大切なことです。成功しているビジネスアイデアであれば、成功を掴む確固たる理由がありますから、それを勉強する意味でも真似ていくと良いでしょう。
もちろん、最終的に自分がビジネスを立ち上げるときは、その成功したビジネスアイデアのエッセンスをアレンジしながら行うことになります。真似るビジネスアイデアは国内に限りません。アメリカやEUを始めとする海外にも目を配ると、より視野が広がって、面白いビジネスアイデアが浮かびやすくなりますよ。
②組み合わせる
これは2~3以上のビジネスアイデアを組み合わせて、新たなビジネスを見つけるという方法です。この方法を取る際には、元のビジネスアイデアがそれぞれ違う業界のものであるなど、全く関係のないものだと、より画期的なビジネスアイデアが生まれる可能性が高くなっていきます。
自然に囲まれながらキャンプも楽しみ、かつ高級ホテル並みの豪華なサービスを受けられる『グランピング』と呼ばれるビジネスも、この組み合わせの方法によって生まれた一つでしょう。
③別のところに持っていく
既存のビジネスアイデアを別の場所に持ち込むことで、成功を掴みやすいビジネスアイデアが生まれることもあります。都市部と地方、日本と海外では私たちが感じている以上に遥かにギャップがあります。
文化の違いや気候の違いを逆手にとっていくのです。地方では当たり前とされてきたことが都市部では目新しいものとして扱われるのは、もはや珍しいものではなくなってきてしますよね。日本のアニメ文化が海外で大流行するなど…あなたもテレビや新聞などで見聞きしたことも多いでしょう。
もちろん、そうしてメディアで良く目にするからといって、もうすべてが出尽くしたわけではないはずです。文化の歴史は本当に奥が深いものですから、まだまだ驚くほどのビジネスアイデアが生まれる可能性は十分にあります。ぜひ探してみてくださいね。
また物理的な場所の他にも、別の業界に既存のビジネスアイデアを持ち込むことで良いビジネスアイデアになる可能性もあります。
参考例としては、コンビニエンスストアがあげられるでしょう。「本やゲームの予約受付」「配達」「クリスマスケーキやおせち料理の販売」など、他の業界で取り組まれているビジネスアイデアをどんどん取り入れています。
【ビジネスを成功させるアイデアを生み出す必須の方法】その4『どうすれば簡単に利益を得ることができるか考える』
ここでいう簡単にというのは、何もせずして稼げるという意味ではありません。いかに利益率の高い物やサービスを提供することができるか考えると、良いビジネスアイデアも生まれやすいという意味です。
ビジネスを成功させ、しっかりと継続させていくためには、利益率は非常に重要なもの。この利益率が高ければ高いほど、当然ながら少ない労力でお金を得ることができます。少ない労力であれば、継続する力も保ちやすいですからね。
そのためにも、ビジネスを立ち上げる前にどうすれば簡単に利益を得ることができるのかを考えることは、良いビジネスアイデアを生み出すためにも必要なことと言えるでしょう。
世の中には驚くほど、利益率の高いビジネスばかりです。ファストフード店の原価を知って驚いた経験はありませんか?それくらいビジネスアイデアがまさにそのあたりに転がるようにあります。
ただで捨てられてしまっているものがお金になる、そんな夢のようなビジネスが現実にはたくさんあるのです。こうしたビジネスアイデアを見つけるためには、やはり物事を柔軟に捉えることが必要となります。柔軟に物事を捉えるためには、その3で伝えたような方法を取ると効率的でしょう。
【ビジネスを成功させるアイデアを生み出す必須の方法】その5『ビジネスアイデアそのものに執着しすぎない』
最後の方法は、ビジネスアイデアそのものにできるだけ執着しすぎないことです。「ここまでビジネスアイデアの方法を言っておいてなぜ?」と思われる人もいるかもしれませんね。
ビジネスアイデアというのはすぐに古くなり、新しいものとアイデアを生み出さなければならない時期が驚くほど早く来ます。その度に新しいビジネスアイデアを生み出さなければならないのです。
なぜかと言えば、いつまでも同じことをずっとし続けていても、自分のビジネスに対する熱量も下がってきてしまいますし、何よりお客さんが飽きてしまって利益が目減りするためです。ビジネス存続のためには、やはり常に新しいものを取り入れる姿勢が何よりも重要なのです。
利益や社会貢献を生み出す機械をビジネスと呼ぶならば、ビジネスにおけるビジネスアイデアというのは、その機械を動かすためのギアの一つにしか過ぎません。機械のギアは長く使っていると疲弊することもあり、継続して使うためにはその度に交換する必要がありますよね。ビジネスでも同じなのです。
もしそこで今あなたが悩んでいるくらいに時間をかけないと、ビジネスアイデア(ギア)が出てこなかったらどうなるでしょう。そのビジネス(機械)はうまく機能せずは止まってしまいます。
ビジネス(機械)において大切なのは、そのビジネスを行うことで何が得られるのか(その機械を用いて何を作るのか)です。そのために必要な部品や技術は、その一端に過ぎません。
ビジネスアイデア(ギア)は、ビジネス(機械)を起動させるためのきっかけに過ぎないことを心に留めておいてくださいね。こうして言うのも、多くの人は部品にこだわるがために、なかなか機械が出来上がらずにいるため。誰もが生み出したことのない素晴らしいギアを生み出そうとしているからです。
「あなたがビジネスを始めたいと考えている理由は何でしたか?」もしあなたも同じような理由で立ち止まっているのであれば、今一度自分に聞いてみると良いでしょう。
【ビジネスを成功させるアイデアを生み出したら】
以上、ビジネスを成功させるアイデアを生み出す4つの方法でした。最後に生み出されたビジネスアイデアを成功につなげるために、抑えておくべきポイントを紹介しておきましょう。
・生み出したアイデアによるビジネスの内容が明確かどうか
・生み出したアイデアによるビジネスにどのくらいのニーズがあるか
・生み出したアイデアによるビジネスはどのくらいの利益が得られるのか
・生み出したアイデアによるビジネスはどのくらい続けられるか
の4つです。
これまで紹介したビジネスを成功させるアイデアを生み出す方法を用いれば、おおよそ抑えられているかと思います。
それらをより具体的に詰めていくのが必要になってきます。
何人くらいの人に求められていて、いくらのお金を得ることができるのか。今の流行りの様子から、何年くらいまで通用するのかなど、具体的な数字を調べていくのです。
こうすることでさらに生み出したビジネスアイデアは、成功への道を駆け上っていくことになります。最初こそ難しいかもしれませんが、やはりここは自分一人で悩むのではなく多くの人に聞くことをおすすめしますよ。特に内容が明確かどうかは、自分一人ではわかりませんからね。
ビジネスアイデアを考えていると、どうしても盲目的になりがちです。
他の人の意見や、テレビ、雑誌、本、インターネットを積極的に駆使して、自分のビジネスアイデアがどこまで通用するのかを調べるようにしてください。
しっかりとブラッシュアップを続けることで、よりそのビジネスアイデアは精錬されて、より良いビジネスのスタートを切ることに繋がります。
以上、ビジネスを成功させるアイデアを生み出すためには、でした。ぜひ参考にしてもらい、あなたがあなたらしく働けるようなビジネスを掴んでもらえればと思います。