営業力の概要。営業力を高めるために必要なこととは?

マーケティング

会社を立ち上げて継続して成長・発展させるには経営力が問われますが、経営力に対する考え方、定義は千差万別です。起業家あるいは社長さんの理念や心構え、資本力や人材力、設備投資や商品開発力、先見性や変革力など様々な観点から分析されています。

ここでは、独自の観点として、会社と顧客の2つのイメージを描いた図から考えてみます。

 

会社は商品を開発して顧客を集めてアプローチし、販売へと結びつけて利益を得るわけです。この過程を分析すると、商品力、営業力および管理力の3つの要因から成ります。これらの要因を単純に一言で表せば、商品力とはサービスを開発する開発力にもなりますが、顧客が欲しくなるような魅力ある商品を提供できる力です。

 

営業力は顧客に商品を認識して貰い、関心を呼び寄せて販売に結びつけて売上げ目標を達成できる力です。そして、売上げは商品力と営業力で評価されます。すなわち売上げ=商品力×営業力となります。

営業力が弱く2点だったとしても商品力が素晴らしく10点であれば売上げは20点になります。一方、両者とも悪くはないが目立つほどでもなく、営業力が5点、商品力が4点の場合も売上げは前の例と同じ20点になります。

売上げが伸びなかったり落ちたりすると、営業の担当者は商品が良くないとか商品の人気がないとか、商品力のせいにしがちで、商品の開発担当者は営業マンが駄目だよとか売る努力が足りないとか、お互いに相手に責任を擦り付けたくなりますが、売上げは両者の積で決まることをしっかり認識する必要があります。

 

会社の経営力は売上げだけが多ければ良いわけではなく、時流や環境の変化に応じた戦略の立案やビジョンの構築などをマネジメントができる管理力も影響して、売上げに管理力を掛けたのが経営力で、経営力=売上げ×管理力=商品力×営業力×管理力となります。

同じ経営力であっても、会社によって商品力、営業力、管理力のバランスが違い、会社の特徴や性格が出てきます。

 

営業力の概要について

これまで挙げた3つの要因のうち商品力は対象とする商品の特性と時流に依存するところが大きく、管理力は会社の規模や体質によっても大きく違いが出るため、これらについては別の機会に触れることにして、これからの話は、営業力の概要について述べたいと思います。

前置きが長くなりましたが、営業力を高めるには営業の設計が必要であることの説明が本題になります、なお、これには7つの項目がありますが、ここでは「タイミング」、「エリア戦略」、「代金・料金の受け取り方」の項目を取り上げて説明します。

 

ここで、営業の設計の話の前段階として、営業とは何かについて改めて考えてみます。

単純に営業と言えば、商品を売って利益を得ることですが、置かれた環境のために商品力が弱いものの、営業力によって売上げが伸びた例を幾つか見てみます。

 

エスキモーに冷蔵庫を売る話

有名な話で、聞いたことがあるとおっしゃる方もいるかもしれませんが、エスキモーに冷蔵庫を売る話です。誰でもご存じかと思いますが、エスキモーは北極に近い極寒の地に生活している民族で、氷や雪で作った家に住んで移動生活をしています。

なお、最近は定住して都市部に住む者が増えてきているそうですが、昔ながらのイメージで考えます。このエスキモーさんに冷蔵庫を売る仕事を与えられた場合、どう思いますか?

常識的には、暑いところで食料品を冷やすのが冷蔵庫であり、酷寒の地で売れるわけがないと思うでしょう。ところが、売れるのです。なぜなら、冷蔵庫は庫内の温度を一定に保つのです。したがって、極寒の地では食料品を部屋に出しっ放しにしておくと全部凍ってしまうのですが、冷蔵庫に入れておけば凍らないで保管できるのです。

このように、商品の特徴を本質的に把握していると売れるのです。

 

アフリカで靴を売る話

また、インターネットで「アフリカ、靴」と検索すると、アフリカで靴を売る話がたくさん出てきます。すなわち、素足で生活するアフリカの民族に靴をセールスに行ったセールスマンの1人は、靴を履く習慣がないので靴が売れるわけがないと考え、別のセールスマンはこれから靴を履く習慣ができれば莫大な需要があると考えたとのことです。どこまで本当か分からない話ですが、セールスの視点を考えさせる例です。

 

りんご農家の話

さらに、長野県のりんご農家の話とのことですが、りんごの収穫直前に台風被害に遭って、8割方のりんごが落ちてしまいました。落ちたりんごは果物そのままでは売れなくなり商品力が低下したわけですが、全部捨てる必要はなく、りんごジュースとして売れます。ただし、売上額はかなり下がってしまいます。

ここで、ある農家の方が思いついたのは、”落ちなかった”2割のりんごを入試を控えた受験生に元の5倍の値段で売ったということです。縁起を担いだ受験生に売れて予想以上の利益になったとのことです。

 

ところで、以外に思われるかもしれませんが、見知らぬ人に声を掛けて商品を売ることに対し、抵抗感がある、あるいは罪悪感を抱えるような極端な人もいます。

消費者に無理矢理商品を買わせる押し売りや訪問販売などもありますが、商品を売るために説明するのを他人に押し付けるような後ろめたさがあったりするのです。これは、営業担当者個人だけでなく、社長あるいは会社全体にあったりします。

これでは、営業力が弱く、売上げが伸びる筈がありません。売上げを伸ばすためには、根本的に営業をプラス思考で捉える必要があります。

 

営業力を高めるにはどうすれば良いでしょうか?

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それでは、エスキモーに冷蔵庫を売るような極端な例は別にして、普通に営業力を高めるにはどうすれば良いでしょうか。先ず、商品を「売る」という発想を変える観点から考えます。

「売る」という発想では、商品の特徴などを理解させ、買うように説得する(プッシュする)ことになります。商品についていくら詳しく説明されても、お客様が欲しいと思わなければ売れないのです。自分が購入する場合も同じで、欲しいと思っていない商品についてしつこく説明されたりまとわりつかれると、逆に反発してその会社の他の商品も買いたくなくなります。

このような感覚を思い出して、自分が売る側になった際に、先程触れたような抵抗感、罪悪感を抱えることになるとも考えられます。
 

欲しいという気持ちを引き出す

これを打ち破るために、「買って頂く」あるいは「欲しいという気持ちを引き出す(プル)」という発想に転換するのです。このためには、お客様が興味・関心を持っていること、困っていることなどを聞き出すのです。

そして、お客様の役に立ちそうな情報などを提供しながら、親近感や関心を寄せるのです。うまく人間関係を築くことになれば。その場では直ぐに売れなくとも、新たな商品が販売された際に、買って頂くことにつながるのです。

ただし、人間関係もある程度の距離を保つことが大事で、状況に応じて近づいたり離れたりする気遣いも必要です。いくら親しい仲といっても朝から晩まで一緒にいられたらうっとうしくなってきます。

 

お客様側と売り手側との関係は次の6つの段階

 

お客様側と売り手側との関係は次の6つの段階で分類・整理できます。

A1.お客様は、自分の会社や商品を見たことも聞いたこともなく、全く知らないという段階。
A2.お客様は、どこかで会社や商品のことを耳にしたり見た覚えが有り、なんとなく知っている段階。
A3.お客様は、どんな会社がどんな商品を売っているかを知っており、関心を持っているが、特に欲しいとも思うこともない段階。

A4.お客様は、商品に興味を寄せて欲しいと思うようになり、特徴や値段を調べて検討する段階。
A5.お客様が、実際に商品を購入する段階。
A6.買った商品が気に入って、同様の商品やその会社の別の商品にも関心を寄せるようになって、会社や商品の愛好者や支持者になる段階。

 

このような段階に応じて対応するのですが、営業担当者が全て1人で行うのではなく、役割分担し、具体的に対応するための方法を検討します。

 

A1番目の段階

A1番目の段階では、いかに集客するかを考えることが重要で、先ず、市場調査を行って販売する商品に関心を寄せるお客がどれくらい見込めそうか、時流に合った商品かなどを調べることです。

誰も興味を示さない商品が売れるわけがないのです。ある程度ニーズが見込めれば、商品を認知してもらうために様々な媒体を通じて広告を出すことになります。一昔前はテレビ、新聞、雑誌など限られており、出し方も商品の写真や説明を載せるだけのワンパターンでしたが、少し前はインターネット、最近はスマートフォンを利用した広告が盛んになってきています。

広告の出し方も検索に出やすいようにキーワードを工夫したり、動画を配信したり、アプリにリンクしたり、スマホゲームと連携させたりと非常に多種多様になってきました。お客様に買って頂くためには欲しい気持ちを引き出すプルの姿勢が基本ですが、全く知らない人に認知して貰うにはある程度プッシュせざるを得ない場合もあります。

 

A2番目の段階

A2番目の段階では、A1番目と同様に広告を通じてさらに良く知ってもらうのですが、アンケートに答えて貰ったり、パンフレットを手渡しで配りながらコミニュケーションを図り関心を寄せて貰うのです。ここで注意することは、前にも述べたように、プッシュしすぎてお客様から嫌われないようにすることです。

 

A3番目の段階

A3番目の段階では、お客様に欲しいという気持ちをいかにして強めるかです。お客様の趣味や関心事などを聞きながら、役に立ちそうな情報などを提供して、親近感や関心を寄せるのです。ただし、あくまでも「お客様に買って頂く」プルの姿勢を忘れずにすることです。ヒアリングが大事になります。

 

A4番目の段階

A4番目の段階では、値引きやバーゲン情報を提供したり、インターネットなどではメールやホームページでの問い合わせやQ&Aページを設けて、客の関心が他に向くのを防ぎます。
 

A5番目の段階

A5番目の段階では、クレジットカードでの支払い、分割払いやアフターサービスの案内など、お客様の要望に柔軟に対応します。
 

A6番目の段階

A6番目の段階では、会社のメンバーカードやポイントカード入会の案内など、これからも継続的に会社や店を訪れたくなるような施策を講じます。

 

以上のお客様と売り手側の関係の6段階を、営業の進め方(活動)の観点から再区分すると、次の4段階に整理できます。

B1.集客(A1とA2に対応)
B2.見込み客フォロー(A3に対応)
B3.セールス(A4とA5に対応)
B4.ファン化(A6に対応)
 

この4段階がスムースに流れるようにするのが営業の設計になります。

 

世間一般的には、営業とは売ること、あるいはセールスと単純に捉えられますが、上の4段階のように各段階によって全く違う活動になります。それぞれの段階で求められる仕事のセンス、取り組み姿勢が違います。
 

4段階の中で、B1の集客は一番難しいと言えます。いくら頑張って商品を開発しても、興味や関心を示し、買いたいと思ってくれるお客様がいなければ全く売れないことになります。

 

例えば、あるデパートの売り場で、商品説明が上手で瞬く間にお客様に欲しいと思わせて販売するトップセールスマンがいます。しかし、そこの売り場までお客様が足を運んでくれたのは、他の営業担当者が頑張って集客してくれたお陰です。

様々な媒体を駆使してマーケティングを行ってニーズを把握し、市場とのコミュニケーションを図るために、分析能力や情報発信力が要求されます。これに対して、B4のファン化ではおもてなし精神が必要になります。購入して頂いたお客様に、悪い印象を与えてしまったのでは、これからの集客にも悪影響を与えてしまいます。

 

万が一商品に不具合が生じてリコールに至った場合、その後の対応次第で会社の存続が危ぶまれるほどの重大な影響を与えることもあります。また、不具合がなくとも、購入した商品の使い勝手などの意見をお客様から伺って、今後の商品開発や集客にフィードバックさせることが大事になります。

売って利益を上げるいう観点からはB1~B3の段階に比べて軽視されることもありますが、異なる観点からの取り組み姿勢が要求されます。

このように、4つの段階全部をを1人の営業担当者で実行するのはほとんど不可能です。

 

営業活動をスムーズに効率よく進めるためには

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次に、4段階に分類した営業活動をスムーズに効率よく進めるためにはどうすれば良いでしょうか?これを考えるのが営業の設計になります。

設計図がないと、営業のそれぞれの段階が連携することなくバラバラに活動して、それぞれの段階で得られた成果が有効に利用されなかったり、ある段階のみ重視されて他の段階はほとんど活動していなかった等が起きてしまいます。

 

それでは、どの様にして設計図をつくるのでしょうか?

そこで、設計の要点を考えると7項目あります。ここでは最初の3項目について簡単に説明します。

 

タイミング

第1番目の項目は「タイミング」です。営業活動において、商品を販売するタイミングは非常に重要です。例えば、イチローのようにいくら優れたバッターでも、ボールがキャッチャーミットに入ってからバットを振ったのではボールを打つことはできないのです。

ピッチャーがボールを投げた瞬間あるいはピッチャーが振りかぶった瞬間にボールの速度、球種を見極めてホームベース付近でジャストミートするようにタイミングを計るのです。

営業においても同じです。営業の発想を変えればエスキモーに冷蔵庫を売ることができる例え話がありましたが、いくらなんでも、気温30度を超えるような真夏の暑い盛りに電気ストーブを売ることは不可能でしょう。

ランドセル、学生服や文房具などは新学期とか夏休みとか学校行事に依存して売れるタイミングがあります。冷暖房器具や学用品のように明らかに季節などのタイミングに依存して売れることが分かる場合もありますが、明らかには分からなくとも業種業態によって売れるタイミングがあります。

 

お客様が欲しいと思うタイミングに合わせて情報提供し、商品を揃えることが大事です。なお、一昔前までは、ランドセルは新学期が始まる前の正月から春先にかけて売れるものでしたが、最近は前年の夏休みに売れるようになってきたそうです。

これは、若夫婦が帰省した際におじいちゃん、おばあちゃんが孫と一緒に買いに出かけるためだそうです。社会情勢あるいは生活習慣の変化によって商品が売れるタイミングも変化するのです。

また、スーパーマーケットでは、時間を区切って値引き幅を変えたり、夕方遅くなると生鮮食料品を半額にしたり、1日の時間単位で売る商品の種類や値引きを行うタイミングを調整しています。

 

時流によってもお客様の欲しいと思う商品が変化し、テレビ番組で有名タレントが使っていたなどの話題に影響されて突然に売れたり売れなくなったりすることもあります。数年前は中国人の爆買いが話題になって、デパートや量販店では中国語の話せる店員を揃えて特別売り場を設置するところもありましたが、最近は中国政府の関税率の変更や円高の影響などで、閑古鳥の鳴いている売り場もあるそうです。よその店で儲かっているのを真似した頃には遅いのです。

このように、時流、季節お客様の欲求の変化を見ながら営業のタイミングを設計することが必要です。
 

エリア戦略

第2番目の項目として、「エリア戦略」があります。

営業を設計する際に、ビジネスを展開する地域や属性を考えることが必要不可欠です。地理的な地域で考えると、国内では東京都内、地方の大都市あるいは中規模の都市、都市中心部から少し離れた郊外あるいは山村部など、住んでいる場所によってお客様の欲しいと思う商品に違いがあり、集客方法、コミュニケーションの取り方や販売方法などの戦略が違ってきます。

 

例えば、家具を購入するにしても、都心部では住居面積が狭いため小型の商品に人気があるのに対して、地方の郊外では土地が安く住居面積の広い家が多いため、大型の家具も結構売れたりします。

また、バスや電車の便利な都会ではこれらを利用して買い物に出かけますが、地方では自家用車がないと買い物ができない状態で、地方の量販店などは巨大な駐車場があるのが普通です。

 

最近は、アマゾンや楽天市場などのネット通販が盛んになってきて、ここに商品を載せたり、EC(electronic commerce)サイトを利用して独自運営のウェブサイトで販売することも珍しくなくなっており、国内だけでなく全世界を相手にビジネスを行うことができるようになりました。このようになると、外国人が興味を寄せそうな日本人形のように日本独特の商品を揃えたりすることも検討します。
 
さらに、「エリア」は地理的な地域に限られることなく、子供とか老人などの年齢層、男性か女性かなどの属性に応じた対応もエリアと似た戦略で営業設計できます。
 

代金・料金の受け取り方

第3番目の項目としては、「代金・料金の受け取り方」があります。

商品が売れたら代金を受け取りますが、そのタイミングとともに、どの様な形式で受け取るかということも大事で、営業を設計する際に検討しておきます。お客様が店舗を訪れて店頭に並んでいる商品を直接購入する際は、レジで精算して商品を受け取ると同時にに代金を現金やカードで支払い、レシートを受け取りますが、請求書はありません。

 

一方、店頭に在庫がない商品を注文する場合は、見積もりを取るなりして値段を確認してから申込書や注文書を書いて注文し、商品が届いて商品を受け取れば請求書、納品書が発行されて、代金を支払ったところで領収書が発行されることになります。

このように注文してから代金を支払うまでの段階で、様々な書類が発行されますが、お客様と店の信頼関係で、省略される書類もあります。

 

また、個人と店舗との取引だけでなく、会社と会社の取引も基本的には同じになりますが、営業マンが外回りをして取引を行う際には、手続きがおろそかになることもあります。店舗のレジでは、注文から領収書の発行までマニュアル化されているため機械的に処理されますが、営業マンは取引現場に申込書や請求書を持ってこなかったとか、以外とトラブルがあるのです。

お互いに信頼して、書類をつくらずに支払いに問題がなかったとしても、税金の確定申告の際に必要になったりします。

 

さて、日常の店舗での個人の買い物では、クレジットカード支払いや注文して購入することもありますが、基本的には商品の提供と支払いが同時に行われる現金での即時決済です。この場合には、支払いが滞ることや仕入れの資金が不足するなどのトラブルが生じません。小さな商店や飲食店でも現金商売が多く、つぶれない理由もここにあると考えられます。
 
一方、ネット通販ではクレジットカード払いは当たり前で、家にいるだけで手続きが済んで商品が届くのを待つだけになりますが、中高生のような未成年でクレジットカードを持っていないお客様でも利用できる銀行振込、コンビニ払いや商品代引きなどもあり、誰でも利用する時代になってきました。逆に、町の本屋さんがお客を奪われて店仕舞いしたところも続出し、電器の量販店も苦境に立たされています。
 

ところで、一般的に企業と企業の取引では売り掛け、買い掛けで取引が行われ、個人の買い物でも金額が大きくなるとカードを利用するようになります。これは、資金的にそれほど余裕がない場合に、支払時期を調整したり、支払いを分散して1回の支払額を小さくし、余裕の出来た分を次の取引に回すなど、限られた資金を有効に活用できるからです。

ただし、買い掛けはあくまでも借金であり、期限までに支払えずに残してしまい、これが重なると借金地獄に陥ってしまいます。また、売り掛けでは、スケジュール通りに回収できないと資金繰りに影響します。また、売掛金には時効が有ることにも注意する必要があります。会社は、一時的に赤字になったからといって潰れるわけではなく、キャッシュフロー、すなわちお金の流れに行き詰まったときに潰れるのです。

様々な代金・料金の支払い、受け取り方について述べてきましたが、自分の会社の事情、商品の特徴や対象とするお客様の層などを考慮してどの様な方式にするかを設計することになります。
 

以上、営業の概要について分析し、営業を設計するための3項目について説明してきました。残りの4項目については、次回に説明します。