【IDEAストーリー】第10回:シェアリングエコノミーで実現する手ぶら観光サービスTebura

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MATSUMOTO
こんにちは。イデア・クリエイションの松本泰二です。
IDEAストーリー

起業家のストーリーを追体験してもらおうという無料のインタビューサイトです。

このサイトでは、これから起業に興味のある方に向けて、成長のサービスを展開されている方、面白いサービス、商品を出されている方、各分野の実績を出されている専門家の方々にインタビューということで、各スペシャリストの方にお話を伺ってしまおうというような内容で、毎週お届けしています。

 

本日のIDEAストーリー。ゲストは、株式会社セームページ 代表取締役社長 高木昭博さんです。高木さん。宜しくお願いします。

高木社長
宜しくお願いします。セームページの高木です。

 

会社名の由来を教えてください。

高木社長
英語で、アビオンザセームページっていうフレーズがあって、もともとの意味は、ちゃんと話の話題についてこれているみたいな。Do you understand?みたいな意味で使うんですけど、そういったフレーズがあったので、日本とバングラデシュに我々会社を持っていまして、日本にいても、バングラデシュにいても、同じページの上に乗って、同じビジョンを目指せるという意味でつけました。

 

どういった事業をされているのか、自己紹介をお願いします。

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高木社長
今、荷物預かり場所が予約できるサービス、Tebura(テブラ)というのを運営しておりまして、具体的には居酒屋さんのオープン前の時間であったりとか、観光地にある土産物屋さんの空き時間、空きスペースを活用して、荷物の預け入れを行っていただいて、そこで売り上げを上げていただくというのと、観光客への送客、二つのメリットを提案する形で、荷物の預かりは人として登録してもらうというサービスをしております。

現在は都内では、10店舗。関西の方は、HIS関西様が登録いただいているので、こちら観光案内書になるんですが、京都、奈良、大阪で3店舗。今日、神戸市で1店舗登録があったので、トータル14店舗になります。

 

松本
これは向こうから、登録が自然にくるというか、営業されて。
高木社長
そうですね。HISさんの場合はもともと繋がりがあったので、インバウンド関係ということで登録をいただいているという形ですね。

 

松本
いつごろからスタートしたサービスになるんですか?
高木社長
今年の2016年8月の1日からスタートしました。なので、2ヶ月半くらいですかね。

 

松本
そうですよね。まだじゃあ、スタートしたばかりで。
高木社長
そうなんです。

 

松本
インバウンド個人旅行者の手ぶら観光を実現するみたいな。
高木社長
そうですね。インバウンドメインで最初は出していたんですけど、国内のロッカー、コインロッカーが使えない旅行者さんも使っていただいていまして、インバウンドと日本人と両方ですね。ターゲットとして考えています。

 

松本
コインロッカーというのは、アプリ開いたときに、このくらいの荷物はこのコインロッカーに入るよとか、大きさとか、そういうのも分かったりするんですか?

 

高木社長
そうですね。弊社の場合は荷物預かり場所なので、サイズは大きいスーツケースでも入るようなものを。入るというかですね、コインロッカーではないので。スタッフが荷物を受け取って、その空きスペースで荷物を預かってというものなので、特にサイズの規定は深くはないです。

一方、コインロッカーの情報も掲載していまして、我々まだ13店舗と少ないので、カバーしていないエリアなんかは、コインロッカー情報を随時追加しているといった感じです。

 

松本
これは国内の人も使えるわけですよね。特に外国の方の人とか、旅行来たときに、大きな荷物持っていて、このままちょっと旅行するのは大変だという、その近くでアプリ開いて、探したときに、飲食店とか、会議室だったりとか、そのまま預けられる。そのままどっか移動するときとかは、それを送れたりもする?
高木社長
今、配送はモニターさんだけにしていまして、今後は配送も予定しています。

 

松本
今現在だとどういったお客さんが使われている方は?
高木社長
若い女性の方が多いですね。日本人も。海外だと家族連れの方が多くてですね。

 

どんなお客さんの声がありますか?

高木社長
やっぱり国内旅行者さんで言うと、コインロッカー探すのにですね、30分くらい時間かけて、でも見つからないといったときに、うちのサイトを開いていただいて予約していただいた方とかいるので、そういったご縁があったりとかですね。

私自身も広島県から東京に出てきたのが、3年前で、もともと地方出身者なんですけど、住まい選びをするときに東京に何度か来たんですが、やっぱり東京駅にコインロッカーあるって言われても、八重洲口と丸の内口の距離感とか、実際に行かないと空いているか空いていないか分からなかったりするので、ほとんどの駅がですね。なので、結局、コインロッカーを使わなかったという思い出があって。

 

松本
しかも、東京駅、全然分からないですもんね。日本人でも分からないですもんね。
高木社長
そうなんですよね。というところで。そういった方、地方出身者の地方から旅行に来られる方にも使っていただいているという形ですね。

 

以前は、何をされていた方なんですか?

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高木社長
バックグラウンドお話ししますと、広島県の高校卒業しまして、大型機械の保守運用という業務で、JFEスチールの中でサラリーマンを3年間していました。

その3年を区切りに、中学校から極真空手をしていたんですけど、極真空手の選手になりたいということで、サラリーマンを辞めて、本格的に選手活動をしていました。そのときに戦った人は、今の世界チャンピョンになっています。

 

松本
誰ですか?
高木社長
島本さんって言うんですけど、うちは新極真という流派だったので。

 

松本
それは、勝ったんですか?
高木社長
いや、もちろん負けました(笑)。何がもちろんか分からないんですけど、負けました。

 

松本
いい線はいっていたんですか?
高木社長
そのときちょうど怪我していて、なので、怪我があって、結構まともに戦えなかったというのが大きかったですね、そのときは。

というのがあって、空手の選手をしつつ、空手の選手ってアマチュアなので、お金を稼がないといけないというとことで、高校がIT課だったんですね。なので、フリーランスのプログラマーとして、自分で受託案件を受けて。

 

松本
プログラマーも出来た?
高木社長
受託案件を受けて、そのころからフリーランス事業をしていたと。空手の選手を引退するときに、小さいころから、僕、アトピーがあるんですけど、アトピーが今もあるんですけど、薬をずっと塗っていて、26歳になって初めて、その薬をやめようと思ってですね。

その薬の副作用で半年間、ちょっと死にそうになって、仕事も出来ないみたいになってですね。脱ステっていうんですけど、アトピーの人、ステロイド脱、脱ぐって脱って言うんですけど。

そこでやめて、半年間死にそうになって、1日1、2時間しか寝れないし、仕事行けないしみたいになったときに、時間が空いたので、何かしようということで、英語を独学で学習して、その英語を半年間くらいで結構覚えれてですね。

 

じゃあ、将来的には海外で何か仕事をしたいなと思っていたところに、経済産業省が海外インターンプログラムというのをやっていまして、その海外インターンプログラムというのは、簡単に言うと、経済産業省版の青年海外協力隊みたいなものがあってですね。

それの1期生として、多分、高卒の学歴の人は僕一人じゃなかったのかなみたいな感じで受かって、バングラデシュ6ヶ月派遣されて、現地で法人を建てて帰ってきたといった感じで独立をしました。

 

松本
やっぱり英語を学びたいというのもありますか?
高木社長
インターンプログラムですか。インターンプログラムのときは、英語を学びたいというのもありましたけど、海外でビジネスをしたいっていう方が大きかったですね。6ヶ月間である程度は喋れるようになっていたので。

 

松本
すごいですね。6ヶ月って。
高木社長
でも、1日6時間くらいは勉強できましたからね。

 

松本
それで並行してあれですよね。フリーの受託も?
高木社長
そのときはだから、仕事は、脱ステしていて、体ボロボロだったので。

 

松本
6時間で半年でいけるんですね?
高木社長
いけましたね。今もそんなに英語って、なんていうんですかね。綺麗な英語じゃないんですけど、やっぱり英語アレルギーがないというか、オープンマインドなので、特に、なんていうんですかね、ストレスなく喋れたり、会話は出来ています。

 

バングラデシュ人の人柄

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松本
バングラデシュ人はどういう人柄の人が多いんですか?
高木社長
バングラデシュ人はやっぱり優しいですね。すごい親切で、道分からなくなって、一人に聞くと、5人、10人と、わらわらと助ける人が集まって来て。

 

松本
そうなですか?
高木社長
そうなんです。最後は、15人、20人くらいのグループになって、その中、誰か知っているので、その人が手を繋いで、目的地まで連れていってくれるというくらいまで親切。

 

松本
そんな感じなんですか。どうしたの、どうしたのみたいな感じなんですか?
高木社長
そうなんですよ。

 

松本
みんな知らない人同士ってことですよね。
高木社長
知らない人同士ですね。でも、彼らは知らない人同士でもお喋りしたりするので、すごいフレンドリーな。

 

松本
人見知りみたいなのがないみたいな?
高木社長
ないですね。

 

松本
すごいですね。
高木社長
すごいですね。東京と真逆ですね。

 

松本
そうですよね(笑)
高木社長
東京、外国人困っていても、あまり助ける人いないですもんね。

 

松本
聞かれたら答えるみたいな。
高木社長
そうですよね。

 

松本
教育環境的にはどういった状況なんですか?
高木社長
教育環境的にはですね。進学率とかってことですか。

 

松本
そうですね。進学率とかもそうですし、学校だったりとか。

 

高木社長
ビジネスパーソンなんかは、全部英語喋れて、もともとインド領なので、インド英語じゃないですか、なのでビジネスパーソンなんかは英語喋れますと、英語喋れる率でいうと、多分、日本人より多いんじゃないかなと思うんですけど。

一方、ちょっと前まで、世界最貧国で、今アジア最貧国なのかな、というくらい、貧しいというよりは、人口が1億6,000万人いるんですね。なので、すごい多くて、一人あたりの所得が少ないという国なので、すごいなんていうんですかね、日本みたいな中流階級が一番多くてというよりは、ほんとに、BOPじゃないですけど、貧困層がいて、トップがいてという格差が激しい国ですね。

 

松本
じゃあ、それでバングラデシュで法人を設立したということなんですよね。それが初めての起業?日本より先にバングラデシュ?
高木社長
そうなんです。

 

年商40億から、電気も水も止められ、ど貧乏な生活に・・・

松本
そのときは何をやろうと思って?
高木社長
もともと私の父親が広島に年商40億くらいの事業をしていて。

 

松本
そうなんですね。
高木社長
なので、生まれたときは、お金持ちで、おもちゃだけの部屋もあって、お手伝いさんもいてという家庭だったんですけど、小学校3年くらいのときに倒産しまして、そこから電気も水も止められるような、ど貧乏な生活になりというのもあったんですね。

その中で、ただうちのお父さん、お金なくても、そこまで心がすさんだりしなく、僕自身もそこまで幸福感が影響されず、お金にひきづられてですね、というところがあったので、もともと自分自身が一番力を発揮できるのは、何か事業を起こすことだとは思っていたんですが、社会貢献っていうと、大げさですけど、社会に対して、大きいインパクトが出せる事業がしたいなと、それはお金の高だけじゃないなというのは、ずっと考えていて。というところで、バングラデシュというのは、すごい求人サイト今ちょっと休止しているんですけど、ITの力を使って、解決できる社会課題が多くあるなというところで起業しました。

 

松本
それ半年間ですかね。
高木社長
半年間ですね。

 

松本
半年間終わって、日本に帰ってきました。そのあと何をやられていたんですか?
高木社長
もともとは今、休止している求人サイトに個人投資家さんがついていて、いわゆる、エンジェル投資家みたいな形でついていたんですけど、その方がちょっと病気で、プロジェクトから離れざるを得なくなってしまって、その離れざるを得なくなってしまったときには、日本法人を作っていたので、日本もバングラデシュ法人も回していかなきゃいけないので、スタッフを雇ったりしているからですね。なので、WEBアプリの受託開発とか、スマホアプリの受託開発をやって、今4期目になるという感じですね。

 

松本
バングラデシュで法人作ったときは、一人でスタートした、仲間とスタートした。
高木社長
それはですね。バングラデシュ法人は、名前だけ、日本名誉総領事という、バングラデシュ人なんですけど、いわゆる、すごい偉い方に会長になっていただいて、もう一人、役員つけて、合弁会社として立ち上げました。ただ、その人たちは、ほんと名前を貸してくれたりとか、あとは、人脈を紹介してくれたりという間柄ですね。

 

松本
その受託開発は主にオフショアという感じなんですか?
高木社長
基本は日本人が得意なところは日本人がして、バングラデシュ人が得意なところはバングラデシュ人がしてというところなので、いわゆる、日本で設計して、現地で丸投げという感じではないですね。オフショアっちゃ、オフショアなんでしょうけど。

 

松本
バングラデシュの方がやられているのは、プログラムですか?
高木社長
プログラミング、デザイン、営業、全部ですね。営業は英語での営業とかもしているので。

 

松本
出会いは、インターンのときにですか?
高木社長
いや、新たに雇用しました。

 

松本
そうなんですか。向こうのスキル的にはどういうレベルなんですか。バングラデシュ人?
高木社長
いいと思いますけどね、うちの社員は、社員選ぶのに、4,000人履歴書見て、4人トライアルで採用して、トライアル採用中に2人落としているんですよ。

 

松本
4,000人というのは、応募がきたんですか?
高木社長
そうです。

 

松本
すごいですね。
高木社長
仕事欲しい人はたくさんいるので、1億6,000万人いて、なおかつ、外資企業なので、たくさん来ます。

 

松本
向こうは、あまり仕事ないみたいな感じですか?
高木社長
どうなんでしょうね。あるっちゃあるし、ITだと、優秀な人だと、あるっちゃあるんですけど、でも、日本よりはないかもしれないですね。

 

松本
それで受託開発でしばらくは食べていったという。
高木社長
そうですね。

 

Tebura(テブラ)のアイデアが思いついた背景は?

松本
そこから、Tebura(テブラ)のアイデアが思いついた背景というか、どういう手順で背景でそういうサービスが思いついたんですか?

 

高木社長
ありがとうございます。去年の11月から、実は、ワードプレスのテンプレートマーケットプレイスというのを、1回リリースして、ワードプレスというのは、更新型のホームページなんですけど、そのシステム用のテンプレートを多言語で作れますよというテンプレートを販売していたんですね。

ただそれが、最初、士業さんターゲットにしたんですけど、全然うまくいかず。うち開発屋なので、3週間くらいで全部、決済の簡易システム作っちゃったんですよ。作ったけど、これは全然刺さらないなということで、そこから市場調査を12月くらいから始めて、12月、1月くらいから始めて、僕らの強みってなんだろうなって考えたときに、英語が喋れるというのと、開発スピードが速いというところで、じゃあ、インバウンド市場、訪日観光客市場が市場としてはマッチするのかなと思ってですね。

ホテルさんとか、飲食店さんとかへヒアリングをずっと、インタビューさせていただいていまして、飲食店さんのインタビューさせていただいている中に、居酒屋さんがオープン前って、仕込みでいるんだけど、売り上げ0円なんだよねと、話を聞いて、なんかこの空きスペース活用できないかなとっていうのをずっと思っていたのと。

 

あともう一つが、私が旅行行ったときに、荷物預かり場所、結構困ると、特に、民泊Airbnbを使っているんですけど、Airbnbって、郊外にあることが多いので、東京駅すぐとかあまりなくてですね。

そうなったときに、何か用事があって、市街に用事があったときに、その市街の用事を済ませてから、民泊に行きたいのに、なかなかそれが出来なかったというところがあって、荷物預かり場所、ずっと苦労していたんですね。

というので、じゃあ、荷物預かり業務を居酒屋さんですれば、そこでご飯も食べてもらえるかもしれないし、いいなっていうのを「ふと」思いつきました。そういう背景からですね。

 

松本
ホテルとか、居酒屋にリサーチというのは、電話とかして聞くんですか?
高木社長
知り合いの居酒屋さんとか、ホテルさんとか、今までのクライアントさんとかに聞きました。

 

シェアリングエコノミーで実現する手ぶら観光サービスTebura/後編

 

 

株式会社セームページ 代表取締役社長 高木昭博

インバウンド個人旅行者の手ぶら観光を実現するサービス。Web上で荷物預け場所を予約、預ける、配送、受け取る事ができる。Teburaは、海外、国内の旅行者に、“てぶら観光”を実現するサービス。旅行者の場所から最短の荷物預け場所及びロッカーを探せます。