成功するビジネスに真に不可欠な「戦略」とは?

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From:松本泰二

成功するビジネスには「戦略」が不可欠なような気がしますが、本当にそうなのでしょうか?

それは「戦略」をどのようにとらえるかによって違ってくるかもしれません。もし「戦略」をライバル同士の戦い、弱肉強食の世界のように相手を倒して自分が生き残るといった意味でとらえる場合、今や世界を相手にしてマーケットという戦場を生き残っていくには大変な戦闘力が必要でしょう。

しかし「戦略」を「自社がいかに厳しいマーケットを生き残っていくか」ということに注目してとらえるなら、ライバルとの協調や協力といった視点が生まれてくるかもしれません。

 

今や市場は世界規模に広がっています。商品の技術開発スピード、市場のシェア獲得に掛けるスピードもどんどん速くなっています。もしライバルと足を引っ張りあっているなら、その間に他のライバルに置いて行かれて市場シェアの大部分を失ってしまうかもしれません。

ビジネスの世界が厳しくなっている今こそwin-winの戦略について考慮するべき時なのです。

Win-winとは?

自分も得をして同時に相手も得をする。相互に利益のある関係のことです。

Win-winの関係の基礎となるのは信頼関係です。生き馬の目を抜くビジネスの世界でwin-winの関係など存在しえないと思えるかもしれません。しかしある場合にはwin-winの関係を求めることがビジネスにおいて最も利益を得る方法だということもあるのです。

 

ビジネスでの協力関係には様々な形があります。例えば、「事業提携(アライアンス)」という方法があります。お互いの強みを生かして、新しい共同事業を立ち上げることです。これにより他より抜きんでた商品をマーケットに送り出すことが出来ます。

他には「資本参加」という形で提携することです。例えば外国の企業への経済支援という形で、その国における自社進出の足掛かりを作っておくということです。現段階では進出の難しい状況であったとしても、先に現地での関係づくりをしておけばその後の活動において有利に働くでしょう。

「合併・買収」という方法です。なんだかwin-winとは離れてしまうように感じるかもしれませんが、お互いの弱点を補い、規模の拡大を図るのに実際的な手段とも言えます。

 

こうした戦略においてwin-winの基盤となるのは、お互いの信頼関係です。この信頼関係は絶対に必要です。どちらかが相手は自分を出し抜こうとしたり、利用しようとしていると感じるならばこの協力関係は一気に崩れてしまいます。また相手を利用しようとしたという評判はその会社に付きまとい、その後の活動に影響を及ぼしてくるでしょう。

といってビジネスですから、相手の発展を自社のものより優先して願うというようなことは必要ではありません。お互いに磨き合い、成長し合って、マーケットをさらに精練されたものにしていくのが最大の目的です。

 

マーケットの目はシビアです。いい加減な仕事をしていると人はどんどん離れていきます。そうしてより良いものが選ばれ生き残っていくのです。そのためにお互いに足の引っ張り合いをしているよりも、いかにして自社の強みを伸ばしていくかということに注目していったほうが賢いのです。

 

お互いの信頼関係を築き、崩さないためには気を付けるべき点が幾つかあります。

例えば、情報不足による「誤解」などです。

小さな誤解により信頼関係があっという間にもろく崩れ去ってしまうことも良くあるのです。それを避けるためには、互いに積極的にコミュニケーションを図り、情報公開は積極的に行なうことです。「信頼できる」という評判を築くなら、他のライバルからの協力も得やすくなるかもしれません。

大切なのは自社が発展できることです。それがビジネスの目的です。

 

そのためにライバルを蹴落とすことに労力を浪費するのではなく、創造的な仕事をすることに全精力を傾けるべきです。今必要なのは、ライバルを蹴落とすための「戦略」ではありません。この視点で自社の将来を計画していけるなら、支持される会社になり生き残っていけるでしょう。