上質な価値を提案すればヒット商品を誕生させることができる

商品作成

特に今何も買いたいと思っていない人がぜひ買いたいと思うのはどんな時でしょうか。ずばり、それを手に入れることでもっと充実した人生を送ることができると判断した時です。

普段使いのお店ではなく、高級だったり、やたら間接照明でムーディーにしていたりする
店に男女が出かけるのは、もっと親密になりたい、どうにか手に入れたいという思いが働いているからです。

 

分野は違いますが、「もっと出世したい」、「会社を設立したい」と思うがゆえに、資格を取ろうとするのも一つですね。

ただ、勉強するんじゃなくて、勉強に費やした時間やお金という投資のモトをとり、
さらなるリターンを手に入れるのが目的です。

 

その思い満開な自分に気づくと、「自分が得をすることばかり考えていて、お客様が必要としていることについて何も考えていない」と考えられるようになります。

これは気づくことができた人だけなので、ほかの人は残念ですけど。とりあえず、
気づくことができれば、やっとスタートラインにつくことが出来たと言えます。

どこにでもあるようなぬいぐるみを、一万円の価値のあるぬいぐるみとして売るには

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どこにでもあるようなぬいぐるみを目の前にぶら下げられて、「これを一万円で売ってきなさい。必ず」と無茶な 命令をされた人が複数人いるとします。その後、その人たちのなかで、売ることができた人とできなかった人がでてきます。売ることができた人は何をしたのでしょうか。気になりますよね。

商品を売るのになくてはならないのは何でしょうか。

安くすればいいと思った人、残念ながら、あなたにはビジネススキルがあるとはいえません。価値をつけるのです。お客様の欲求にフィットする価値をつけると、値段がどうだとか細かいことはどうでもよくなります。ここだけの話、高額なものほど、お客様に喜んでいただける確率が高くなるんです。覚えておいてください。

 

さて、さっきから登場しているあのぬいぐるみ。どうやったら一万円で売れるでしょうね。
こういうのは女性の方が発想しやすいかもしれません。

そろそろ答えをお教えしましょう。

ジャーン(シンバルの鳴る音をご想像ください)

ハイッ!ぬいぐるみの重さに注目しましょう。
一つ一つの重さを変えるんです。そうすることで、まさかのバカ売れ間違いなしです。

 

おおざっぱ過ぎましたね。すみません。詳しくお話しますね。

重さを変えて本当に売れるの?って思いますよね。確かにただそれだけでは売れません。赤ちゃんとぬいぐるみの重さを一緒にするんです。一つ一つの重さを変える意味がわかってきましたよね。

これなら少々高くても意味があると思ってもらえそうですね。だから、一万円を超えることができるんです。世界にひとつしかない赤ちゃんが誕生した時と同じ体重のぬいぐるみ。プレミアム感が漂います。

 

今回の場合をまとめると、ぬいぐるみを買ったお客様は、ただの「ぬいぐるみ」だけを買ったのではありません。赤ちゃんが生まれてきた「記念」も一緒に買っているのです。また、この赤ちゃんが反抗期でもむかえた時に、苦労して育てたことを恩着せがましく体感させるための小道具と しても活用することができるでしょう。

もちろん、美しい思い出として語るための小道具としても十分使うことができます。

 

このような大切な記念品に、人はお金をケチったりしません。昔のひな祭りのひな人形やら成人式の着物やらにお金をかける感性にまるきり似ているとは言えませんが、「特別」、「記念」というところでは近いものを感じます。そうなると、「高くても仕方がない。高くても手に入れるべき」と思わざるをえません。これが価値です 。

最初にこのビジネスを起こした人はかなりのお金を儲けています。
ぬいぐるみの重さをはかるという簡単な作業はアルバイトでもできるので、人件費にお金がかからず、たっぷりお
金を稼ぐことができるんです。

価値提案について考える

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大中小関係なく、どんな企業でもとにかく売るために商品を割引することがあります。商品をお客様のもとにたくさん届けることが出来ても、結局、お金が儲からないので、会社自体はかなりぐったり としてきます。

そうならないためにも、「お客様に楽しくお買い物していただくにはどうすればいいか」ということを考えましょ う。お客様が欲しがっているのは商品そのものだけではありません。これからの人生を今よりもさらに充実させるという価値も必要としているのです。

その両方を自分のものにするために、お金をつかうのです。

 

ある製薬会社が販売しているポ〇リス〇ットを例にあげます。

このスポーツ飲料を初めて販売した時、全然儲かりませんでした。それまでの時代の飲み物は甘いジュースくらいだったのでなかなか受け入れられなかったようです。ここでこの商品に価値をつけることにしました。
「これは、そんじょそこらのジュースとは中身が違う。スポーツをした時に水分を補うことに適した飲み物なんだ 」

という、当時、ほかの同業他社ではなかなかない価値をつけたのです。

 

まず、スポーツをした時に起こりやすい熱中症が、どんな影響を人体に及ぼすかという注意を起こしました。そして、スポーツ飲料を体に補う大切さを説いて、商品を認識させていったのです。

パターンは一緒です。もともと、お客様はスポーツ飲料なんか眼中になかったはずです。こんなこと言ってはなんですが、このスポーツ飲料よりもお気に入りのおいしいジュースだったら飲みたかったん じゃないでしょうか。

 

じゃあ、なぜ、このスポーツ飲料を手に取ったのでしょう。

明るい将来のためです。明るい将来を過ごすためには健康であることがのぞましいですよね。そうなると、将来、楽しくスポーツを続けるためにも、体を応援する飲み物を買おうと思うんです。熱中症が体にどんな状態をもたらすか紹介したことがここで功を奏しています。

 

バカ売れした商品に共通するのは、商品そのもの+価値があるということです。

手に入れてからそのパワーを発揮し、お客様の人生をサポートすることが見えているんですね。
だから、みんなこぞって買うのです。

 

商品を売るということは、商品そのものを売るということではないことがわかっていただけたと思います。
お客様がその商品を手にすることで、安心や夢をみることができるという期待がなければなりません。

このことから、ビジネスを始める際に、「自分に都合のいい商品を考えて、お客様の不安を取り除く商品を何も考えていない」ことを認識しなければならないのです。