見込み客フォロー!アプローチを段階的に行い徐々に購入意識を育てていく。

見込み客に対しては、とにかく訪問して会話を交わす。それを繰り返すことによってつながりを深め、売り込みたい商品のよさを強調する。そうすればいずれは買ってくれるというセールスのあり方がまかり通っていた時代がありました。

それで結果が出ていたからです。だが、今はそうではありません。ユーザーは営業担当者が話さないマイナス面もよく知っています。こういうクレームがあったという事実も耳にしています。そのようなユーザーが知りたいのは、信頼できる担当者からの本当に役に立つ情報です。どのようなアプローチをすれば見込み客が顧客になってくれるのか、ここではリードナーチャリングという手法を解説してみます。

 

あなたが農業生産者だったら

最初に、あなたが農業生産者になったらという仮定の話をしましょう。脱サラでも定年後でもそれは構いません。とにかく、土いじりが好きなあなたが転職して農作物を生産し、それによって生計を立てるという目標を掲げ、実行に移したとします。そして、以前からやりたいと思っていた無農薬農法でようやく収穫にこぎ着けました。

 

さて、その後です。農作物を換金しなければなりません。その段階であなたが取る方法は大きく分けて五つあります。

大きく分けて五つ

①家族で消費したり知り合いに分けたりする。
②自分で行商をする。あるいは小売店に卸す。
③ネットで通信販売をする。
④一括して購入してくれるところへ納める。
⑤いくつもの販売ルートを開拓する。

販売することを考えていない①は、家計を助けるという意味ではあり得ない話ではありません。しかし、生計を立てるという目標がある以上、ここでは論外としておきます。

②は店舗を使わずに道ばたで販売する、または小売店に一軒ずつ自分で納めるという方法です。効率がいいとはいえませんが、取引先を開拓することができれば確実に売上を得ることができます。

 

それに比べて③は効率がよくなります。しかし、非常に不安定です。なんらかの形で告知しなければならず、しかも消費者からするとどんな商品が届くのか分からないという不安から、開業初期はなかなか予定していたほどは注文が伸びないでしょう。

 

対して、④は安心できます。問題は価格を下げられることと、ある日突然その販売先がなくなる可能性があることです。理由はいろいろ考えられます。担当者が変わって方針が変更された、不良品を見落としたため同業者に代えられた、販売先の倒産・整理などです。

⑤はマルチチャンネルという考え方で、②③④すべてを同時進行させます。手間も時間もかかりますが、一つのルートがなくなっても慌てる必要はありません。いろいろなルートを開拓している中で、効率がよく扱い量が多いところに遭遇する可能性もあります。

この四つの中からあなたはどの方法を選ぶでしょうか。

 

農作物を見込み客フォローに置き換えると…

さて、この農作物を見込み客のフォローに置き換えてみましょう。大切なお客さんをダイコンやニンジンにたとえることなんかとてもできないと怒る人がいるかもしれません。しかし、農作物といっても丹誠込めて一つ一つを大切に育てた野菜たちです。大切にしてきた思いは変わらないのではないでしょうか。

 

①のパターンを解説する必要はないでしょう。名刺をもらったあとはしかるべきところに納めてほったらかし。1週間もすると忘れてしまい、これ誰だったかなと思い出すのに苦労します。

②は個人の立場でフォローするという意味です。後述しますが、フォローの形はさまざまにあります。できれば定期的に行いたいところですが、見込み客が何十人、何百人にも達するととても個人ではフォローできなくなります。その結果、徹底できずに見込み客を失う、またはセールスのタイミングを失って他社の顧客となる可能性が高くなります。

 

③は例えとしてあまり適切ではないのですが、取りあえず他の部署に回すという形です。ただ、その部署というのがまだ試行段階にあるとか、他の業務を兼ねているといった理由で100%の能力を発揮できない状態を指します。将来的には信頼できるようになるのでしょうが、まだまだその段階にはありません。

 

④は専門の部署を指します。それなりのスタッフを抱えていて安心して任せられるし、数々の実績を上げています。

⑤は②と③をミックスさせた形です。理想はもっとたくさんのチャネルがほしいところですが、まずは二つ、三つから始めて、最低でも五つのチャネルを目指しましょう。

 

見込み客フォローをどう進めるべきか②から⑤のパターンを解説しましたが、できれば④のしっかりした部署に任せたいところです。しかし、起業したばかりではまだそこまで手が回りません。スタッフの少ない小さな会社もそこまでは要求できないでしょう。

また、チャネルが一つだけというのも不安が残ります。やはり、ここは②からこつこつと始め、ゆくゆくは⑤を目指すという考え方で進めるべきでしょう。道は遠いのですが、いつまでも②にとどまっていては進歩はありません。

 

リードナーチャリングとは

近年、マーケティングではリードナーチャリングという用語がよく使われるようになってきました。リードとは見込み客、ナーチャリングは育成という意味です。最初はそれほど関心を持っていなかった見込み客にアプローチを続け、最終的には行動=契約に結びつけ、さらにはリピーターにまで持ち込むという考え方です。

 

売り込み先が企業というB2Bの現場では、担当者だけ、または上司一人の判断で契約に持ち込まれるケースは珍しいといっていいでしょう。金額が大きいことや、新しい商品を導入すると他の部署にも影響が出る場合もあるためです。相手が個人であっても耐久消費財になればやはり一朝一夕には決断できないでしょう。

そのようなケースでは長期にわたってアプローチを続けることが必要で、す。まさに「育成」なのです。無関心だった見込み客に興味を持ってもらい、競合品とはどんなところが違うか、これを使えば自分の会社にとってどんなメリットがあるかを理解してもらうのです。

 

プッシュ型セールスとプル型セールス

育成するためにはその前の段階として見込み客を開拓しなければなりません。その方法としては、マスコミを利用した広告宣伝活動は別として、比較的経費のかからないパブリシティ、DM、チラシ(折り込み、ポスティング、街頭配布)、展示会、見本市、看板、飛び込み、SNSなどさまざまな方法があります。そういうシーンを利用して見込み客を獲得するのですが、しばしば間違いやすいのが見込み客に対していきなりセールスを始めることです。

 

リードナーチャリングはセールスではありません……といってしまうと語弊があるかもしれません。広い意味でのセールスであることに違いはないのですから。

かつて、我が国では、セールスといえば買う気のない人に商品を買ってもらうために話術を磨き、各種のセールスツールを使いこなすというものでした。戦後の繁栄を築いたのはこのセールスだったと言い換えてもいいでしょう。

 

しかし、時代は変わっています。「とにかく訪問」主義で特に用事もないのにいきなり来社してきて、先方の都合もおかまいなしというやり方では、現代はまず効果が上がりません。そして、例によって夜の接待。これではマイナスイメージが膨らむばかりで、挙げ句は出入り禁止になりかねません。このようなセールスはプッシュ型といわれ、今では主流から外れつつあります。

代わって賛同者が増えているのがプル型のセールスです。これは、見込み客が情報をほしいと思うまで営業マンが直接訪問することは原則としてしません。といって、アプローチを完全に止めてしまうわけではありません。なんらかのアプローチを続け、見込み客がその気になるまで育てるのです。これがリードナーチャリングです。

 

最初は見込み客の信頼を得る

見込み客に対して最初にするのは売り込みではありません。どんなことでお困りですか? どんなモノが必要ですか? というトークはNGです(100%NGなのではなく、1%は通用するためいまだにプッシュ型セールスを信じている経営者が少なくありません)。

 

そして、これから信頼関係を構築するための最低限のデータだけを教えてもらってよしとします。名刺にメールアドレスがあれば、定期的にメルマガを届けてもいいかという許可ももらいます。不要なようでしたらすぐ差し止めますと付け加えておけば大体快く承諾してくれるはずです。

 

以下、リードナーチャリングのためのいくつかのツールを取り上げてみました。扱う商品や業態によって向き・不向きがあるでしょうからそれはご自身で判断してください。

サンキューレターは関係性を深める

名刺を交換して見込み客を獲得したら必ずサンキューレターを出す。これを習慣にしてください。こう書くと、大体次のような反論が返ってきます。

「そんな時間はない!」
「レターなんか今どき古い、メールで十分!」
「どんなことを書いたらいいのか分からない!」

一つずつ解決策を紹介しましょう。時間がないというのは十分理解できます。しかし、1通3分としたら3通で10分もあれば無理ではないということになります。要は3分で書ける態勢を作っておけばいいわけです。サンキューレター用のハガキは常に準備しておきます。自分の名前・社名・住所などは印刷しておけばいいでしょう。

 

こうしておけば、宛先の住所・担当者名、そして本文だけを書けばいいことになります。手間と時間を省くためにすべて印刷ですませるとビジネス臭が強くなり、読んでもらえなくなります。文字はヘタでも一向に構いません。文脈がデタラメでも気にせず、とにかく手書きしましょう。

なぜメールではいけないか? あたなの受信BOXにプロモーション用のメールはあふれていませんか? せっかくのサンキューレターもメールでは同類扱いされてしまいます。今の時代だからこそハガキなのです。

希少価値はきっと認められます。また、封書と違ってハガキは開封する必要がありません。中身を読んでもらえる確率は非常に高いと思ってください。

 

なにを書けばいいのかについては、共通体験、先方の役に立つ情報などとしておきましょう。業界の展望についてはOKでしょうが、展示会やセミナーの案内はしないように。あくまでも信頼関係を築くことが第一の目標です。売り込みの「う」の字でも出せば相手は引いてしまいます。

 

ツールとしての年賀状

年賀ハガキの発行部数は2003年をピークに減少を続け、2016年用の売上は一人当たり22.5枚だったそうです。SNSの普及が大きく影響しているのは間違いないところでしょう。しかし、リードナーチャリングの面から見ると年賀状はまだまだ利用価値はあります。

ただし、ここで解説するツールとしてのハガキは年賀状だけにとどまりません。我が国ではそれほど普及していませんが、グリーティングカードという捕らえ方です。

 

グリーティングとは挨拶という意味で、欧米では新年やクリスマス、誕生日などの年中行事の際に親しい人の間でやり取りするカードです。贈り物に添えるケースもあります。近年はこれもメールに代わられていますが、サンキューレターと同じく集中すると埋もれる可能性は非常に高くなります。

特に、年賀状の場合はその傾向が強く、たとえ開封したとしてもほとんど記憶に残らないでしょう。その点、年賀ハガキはさまざまな工夫を凝らすことができ、手書きの文字と相まって先方の心に届く確率は高くなります。特に、お年玉が当選したりするとそれがなんであれ、誰から届いたものという印象が強くなります。

 

また、エイプリルフールやハロウィンであればお遊び的な雰囲気が強くなりますから、かなりふざけた内容でも許されることになります。それだけ印象にも残りやすいわけです。

サンキューレターなら1回限り。年賀状は年に1回です。しかし、グリーティングカードなら節分、ひな祭り、エイプリルフール、子どもの日、七夕と年中行事は多く、その機会に差し出せばつながりが途切れることはありません。

 

メールマガジンを定期的に届ける

ビジネスツールとしてメルマガが登場してもう15年ほどが過ぎました。デビュー当時は新しいウェポンとして大いにもてはやされたのですが、今ではいろいろな種類のSNSが生まれ、一部ではメルマガはすでに過去の遺物とさえささやかれています。

 

しかし、決してそんなことはありません。メルマガの有効な使い方を知っているビジネスマンはこれを駆使して成績を上げています。現代はメールマーケティングの時代です。多様なWEB機能を使って見込み客にアプローチする中で、メルマガも大きな役割を担っています。

 

では、メルマガにはどのようなメリットがあるかをおさらいしてみましょう。

メルマガにはどのようなメリットがあるか

◇コンテンツ次第ではビジネス臭のないコミュニケーションを継続できる。
◇一斉送信により多くの見込み客に配信できる。
◇中身を読まれなくても、アイツから来ているなと認識してもらえる。
◇フェイスブックなどの他のSNSとの相互リンクができ、シェアしてもらえば情報が広がっていく。
◇見込み客がメルマガを開封したか、クリックしたか、その後はどのサイトに移動したかが追跡できる。それを分析すれば、見込み客がどのような情報に興味があるかが判断できる。
見込み客一人一人が分析できれば特徴によってグループ分けができ、それぞれのグループによってコンテンツを変えるとより魅力的なメルマガが制作できることになる。

◇商談が煮詰まってくれば商品情報をどんどん送信する。その段階までくれば見込み客は意識的にそれを吸収しようとするから、契約・導入後にどのようなメリットが生まれるかさまざまな事例を使って解説できる。

◇実際にその商品を使っている顧客に対してはメンテナンスや新しい使い方、オプションによる使用範囲の拡大などさらに密なるコミュニケーションが可能になる。

いかがでしょう。SNSとダブった機能もありますが、例えば◯月○日にメルマガを送信する予定ですという告知をフェイスブックで流すことも可能です。また、メルマガについての意見・感想を別のSNSで話題に載せてもいいでしょう。このように、SNSと連携させることも可能なわけで、メルマガにはまだまだ有効な用途があるのです。

 

ブログは情報が蓄積される

プログについては今さら説明する必要はないでしょうから、ここでは他のSNSとの違いを解説してみたいと思います。異論は多々あるでしょうが、ざっくりと分けてしまうと文字量の多さです。ツイッターは非常に短い一言で終わります。言葉通りささやくものです。フェイスブックはもう少し長くなります。

対して、ブログはたっぷりと書けます。もちろん、短いブログもあれば長いフェイスブックもありますから、すべてこうだと決めつけるのはよくないのですが、おおむねそういう傾向にあることは皆さん否定しないでしょう。

 

ということは、ブログではしっかりした内容を伝えることが可能で、しかも検索サイトに登録されますから、「困った上司」というブログを書けばそのキーワードで検索した場合、あなたのブログに到達することが十分あり得るのです。しかも、その内容はどんどん蓄積されます。困った上司その1、その2、その3と継続され、その20、30にもなればその反面教師として「尊敬される上司」という立派な本ができることになります。

商品についての考察を記事にすれば(この場合も決して買ってくださいとは言わない)検索をかけた訪問者が見込み客になり得ますし、自社のホームページへも無理なく誘導できます。訪問者がリンクを張ってくれることもあるでしょう。そうなれば、ホームページへの入口がいくつもできることになります。

 

ブログに質の高い記事を出しているとあなたに対しての信頼性も高まります。ホームページでは往々にして商品について無味乾燥な解説しかしていないケースが多いのですが、ブログで専門的な説明をしていれば訪問者は満足して有力な見込み客に変身する確率が高くなるでしょう。

フェイスブックやツイッターではこうはいきません。特に、ツイッターはささやいた瞬間に消えてしまいますから、情報の蓄積という点に対しては期待するべきではないでしょう。ただし、その伝播力はすごいものがあります。その効果はおろそかにはできません。

 

時間がなければ数行で済ませる

サンキューレターやグリーティングカードは簡単に書けるからいいけれど、ブログやメルマガはそうはいかない、手間も時間もかかると尻込みする人は少なくないでしょう。確かに、コンテンツとしてしっかりしたものを一気に書き上げようとするとそれなりのエネルギーが必要になります。

 

しかし、ブログを解説した際に少し触れましたが、このツールのいいところは蓄積ができるところなのです。時間がないときはわずか数行でも許されます。今日はこういう意見が出ました、こんなクレームがありましただけでも済みます。その解決策は後日にまた紹介すればいいのです。

メルマガの場合はシビアな内容にする必要はまったくありません。肩の凝らない美味しいラーメン屋の情報でもいいのです。スタッフに赤ちゃんが生まれた、誰かが結婚したとかそんな話でも十分です。

 

コンテンツは何度も利用する

ただ、心がけてほしいのが、ブログに掲載したしっかりした情報を使い捨てにしないことです。ブログは蓄積されるのが最大のメリットだと前述しましたが、そのままでは有効な使い方ができません。ある程度まとまったら編集して1冊のブックレットにしてみてください。間違っていた情報、変更された点は修正し、新たに補いたいところを付け加えます。

このように形のあるものに仕上げておくとさまざまな使い道が生まれます。メルマガやブログのネタに困ったときはここから抜粋したりヒントを得たりすることができます。同じ内容を書いたらまずいだろうと思う人もいるでしょうが、大丈夫です。覚えている人はまずいません。たとえ覚えていたとしても、ああ、そうだったなあと確認する材料になります。

 

いうまでもなく、質の高い情報というものは価値があります。書くときはそれなりにエネルギーを消耗します。たった一回ですませるにはもったいない話です。そのときの気分で表現方法を変えたり、新しい情報を付け加えたりすればそれはそれで立派な記事となります。

ブックレットにはもう一つ利用価値があり、それが見込み客にプレゼントするというものです。Web上の情報は不可能ですが、形になっていればそれができます。多少の経費はかかるものの、訪問した際やセミナー・展示会に来場してくれたときに渡すと喜ばれます。それを読んでもらうことで信頼性をさらに高めることができるのですから、利用しないと明らかに損になります。

 

ポートフォリオ分析

ここまで、サンキューレター、グリーティングカード、メルマガ、ブログ、ブックレットとリードナーチャリングのための五つのツールを紹介しました。商品や業態によってはまだまだあるでしょうが、あなたの会社の実情に合ったもの、これはぜひやってみたいと思ったものをピックアップして活用してください──というのではありません。

 

カン違いしないでください。これらをすべてやらなければ見込み客は育成できません。他のツールも考えられるのだったら、それも含めてトータルで考えてください。

 

ここでポートフォリオ分析のお話をしましょう。ポートフォリアとは紙ばさみという意味なのですが、今では各業界で用いられており、それぞれで意味するものが異なるため非常に分かりづらい用語となっています。マーケティングで使われるそれは縦軸と横軸に一つずつの基準を設定し、各項目がどこに位置するかを二次元で表すものです。

文字で説明しても分かりづらいでしょうから、五つのツールをスポッティングしてみましょう。このとき、横軸には頻度、縦軸には距離感を設定します。頻度とは回数です。右へ行くほど多く、左は少なくなります。サンキューレターは一回きりですから一番左です。ブックレットもほぼその位置でしょう。グリーティングカードは中央より少し左でしょうか。メルマガは中央より右になるでしょう。ブログはもっと右です。

 

縦軸は中央で横軸と交差します。これは見込み客が感じる距離感で、上に行くと近く、下ほど遠いと感じます。サンキューカードやグリーティングカードは上の方に行くでしょう。対して、メルマガやブログ、ブックレットは遠くなります。

ポートフォリアはどのような配置になったでしょうか? 残った隙間を埋めていくのが担当者の仕事になります。回数が多いと嫌がられるでしょうから、そのエリアは無視することにして、せめてフェイスブックなどのSNSを利用したり、回数は少ないけれど近い接触になるイベントを開催してもいいでしょう。

見込み客であってもおなたの取引先ということで分け隔てなく招待し、カラオケ大会、ボウリング大会、ランチ会、歩こう会などに集まってもらうという方法もあります。

 

再びリードナーチャリング

このように見てくると、リードナーチャリングとはかなり手間と時間がかかることに気づかされたと思います。したがって、大企業は営業とは別の部署を設け、そこにリードナーチャリングを専任させているのです。見込み客をリストアップするだけのマーケティング部もあります。しかし、中小企業ではなかなかそうはいきません。起業したばかりの小さな会社はもっと大変です。

 

そこで、冒頭の農作物の話に戻ります。一括して納入できるところがあるというのは、リードナーチャリングだけを担当する専門部署がある大企業の話です。そちらに引き継いでしまえば、営業としてはしばらくなにもすることがありません。出番が回ってくるのはその見込み客が熟成した時点です。

商品や自社、同業他社の情報を盛んに調べているような気配がすれば連絡があるでしょうから、そこで直接訪問するというわけです。見込み客はすでに顧客になる得る要素を十分持ち合わせていますから効率のいい営業ができるのです。

 

専門部署がなければ自分で動く

一括して納入するルートを持たない農業生産者の場合、自分で小売店に卸すか、または直販(行商やネット販売)するしか方法ありません。小さな会社で商品を販売するにはこの方法しかないのですが、見込み客を育てるのも同じことです。

 

自分でツールを駆使するしか方法はありません。2種類のハガキ、Webを利用したメルマガとブログ、そしてブックレットをざっと紹介しましたが、ほかにもあると付け加えました。

それを考えると相当な作業量となります。無理、無理、とても無理と感じる人が多いと思います。日常業務があって、それ以外にこれだけの量をこなそうとすると1日40時間、いや50時間は必要になるでしょう。残念ながら1日は24時間しかありません。その中でリードナーチャリングをどうするかをもう一度考え直す必要があります。

 

「営業とはなにか」を見直す

中小企業の営業職、または起業したばかりでなにもかも自分でやらなければならないという立場にあるとします。あなたが目指すものは一にも二にも売上です。それが当面の最大の目標です。口うるさい上司の目を気にする必要はありません。足を引っ張ろうとする同僚もいません。時間はすべて自由に使えます。その状態でもう一度営業という仕事を見直していただきたいのです。

 

何度も繰り返してきたように、とにかく訪問して取引先の担当者と会うという営業のあり方はすでに通用しなくなっています。それを続ける限り、効率は非常に悪いのです。

ですから、極端な言い方になりますがあなたはもう訪問する必要はありません。営業日報や今日・来週の訪問予定を記入する必要はありません。やらなければならないのは見込み客を育てること。そして、熟成したチャンスを見逃さずに訪問することです。

 

リードナーチャリングの管理

昔ながらの訪問第一主義の営業では非常に効率が悪いことは先ほどお話しました。それでもなおかつ成績を上げようとするのなら営業担当者を大量に投入し、なおかつ彼らの労働時間の大半を訪問に費やさなければなりません。小さな会社にそれを求めるのは無理です。いかに少ない人員・費用でいかに大きな効果を上げるかが要求されているのですから。そういう前提に立つ以上、リードナーチャリングという考え方は当を得ています。1日も早く実行に移すべきでしょう。

 

ただ、場当たり的に同じ内容のツールを使うというのは感心しません。見込み客はすべて同じフェーズにあるわけではないからです。最初はデータが少なく、同様な対応しかできないでしょうが、各見込み客の反応や動きをつかんでいるといくつかのグループに分けることが可能になります。

 

その段階で、今度はそれぞれのグループに応じてツールの内容を変えていく必要があります。依然として関心が薄い見込み客とすぐにも顧客になり得る見込み客とでは知りたい内容が異なるのは当然です。

レター、メルマガを主体としたスケジュールを立て、同時にフェーズに応じてどのようなコンテンツを作成するかを考えます。とはいえ、それほど厳密に考える必要はありません。まあこの程度でいいだろうぐらいの感覚でないと続けられません。フェーズの分析もアバウトなものなんですから。

 

結果的にファン化しやすい

リードナーチャリングが実を結んで顧客となったユーザーと従来のプッシュ型セールスで購入したユーザーには大きな違いがあります。リードナーチャリングを経て顧客になるとファン化しやすいことです。

 

そもそも商品が優れている、会社のサポート体制がしっかりしている、担当者の対応が満足できるなど、ファン化するにはいろいろな要素がありますが、じっくりと時間をかけてそれらを理解してもらった見込み客は改めて説明する必要もなく、あなたという人物、会社、そして商品のことをよく知っているはずです。

それに満足できたからこそ顧客となったのですから。ファン化した顧客はリピートの確率が非常に高く、また見込み客を紹介してくれるという新たなビジネスチャンスへの道を開いてもくれます。大事にしてください。

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ABOUTこの記事をかいた人

松本 泰二

1978年12月 東京都練馬区生まれ。O型。アイデア創出の支援を専門にアイデア創出戦略家として活動。ほぼ毎日、誰かとブレストをしています^^。ほぼ毎週、起業アイデアを出すワークショップを開催しています。