【IDEAストーリー】第15回:東京で結婚相談所をお探しならBridalチューリップ/後編

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東京で結婚相談所をお探しならBridalチューリップ/前編

 

初年度から営業売り上げ1位?

松本
商品が決まっていて、電話するんじゃない。
桑山社長
商品決まっていますよ。高額商品と言われるもので、例えば、宝飾品とか、ジュエリー、あるいは、着物、そういった高額商品ですよね。だいたい単価でいくと、平均単価が30万くらいです。

安いので10万くらい。高いものは、人間国宝のものとかありますから、1,000万超えるものも。私も販売したことありますけど、というのを販売していくんですね。たまたまチャンスに恵まれて、初年度から営業売り上げ1位を取ることができまして、そのあと、支店の責任者を任されて、横浜の関内なんですが。

 

松本
入社1年で?
桑山社長
2年目です。2年目の終わりですね。だから、3年目になるときに任されて、任された店舗というのは、新たに開拓する新店舗なんですね。既存店はもうスタートしていますから、途中から始める場合、こちらのほうはマイナスなんですけども、やっぱり自分のプライドもありますし、遅れたからと言って、負けたくはないから、急ピッチで準備をして、何もない状態で、物件を探すところから自分で探して、当時、新入社員をバンバン採用していましたから、自分が持ったところに7人の新人が入ってくるんですよ。

既存の社員というのは、2人しかいないという店舗を任されたんですよね。最初。でも、そこもですね、初年度で売り上げ、営業利益、達成率、全部1位を取ることができまして。

 

松本
すごいですね。
桑山社長
翌年度の終わりには、ブロックのマネージャー、そのエリアのマネージャーですね。神奈川エリア全部、私が担当していて、その翌年には、今度、東京の杉並エリアとか、この辺のエリアもそうですけど、品川エリア含めて、全部、私が担当することになって、入社5年目ですかね。28歳のときには、社内で最年少で営業部長まで私、昇格したんですね。

 

5年間で7,000万の事業を42億円まで売り上げを伸ばす

松本
営業は自信あったんですか。もとから、始める前。
桑山社長
始める前は、そんなに別になかったですけど、やっぱり負けず嫌いという性分と、あと、結構、素直なんですよね。私ね。最初は反発したり、我を通す傾向があるんですけど、結構聞いていたりするんですね。

 

だから、言ったあとに、後で、自分のなかで吸収するというのは常に、今もそれは変わらないんですけど、負けず嫌いと、そういう柔軟性というのが良かったんじゃないかなと思うんですけど、あとは、恋愛経験なんですかね。それは冗談ですけど(笑)

そういう部分が評価されて、お客さまが求めているのは何かなという部分と、そういう思いがあるんだったら、きちんとそれを提供するというか、強くやはりそれを熱意を持って、お伝えするというのが、うまく絡まったからだと思いますね。結果的には、5年間で7,000万の事業を私がしたときに、42億円まで売り上げを伸ばしましたね。

 

松本
すごい。
桑山社長
社員数も300名、私見ていましたね。年間で新卒の採用も170名とか採っていましたから、全国採用で、北は北海道、仙台、南は九州、全県採用かけていましたね。やっていて、そのあと、本社の経営企画室に異動になるんですよ。

ちょうどリーマンがあったあとで、会社としても非常に体制を変えていかないといけないというところで、私、本社のほうに行って、経営企画ですから、当然、私、担当したのは、M&Aとか、アライアンスの担当だったんですけど、もちろん株主総会とか、そういったものも対応していくなかで、当然、経営層と、主用の各事業、事業も3、40事業とか、子会社含めると、100くらいありましたから、見ていくなかで、すごく違和感を感じたんですね。

 

経営方針と自分が求めているものとの相違というのは、すごく感じ始めたんですよ。商品販売するのは、たやすいというか、私のなかでは、やり方知っているので、いくらでも、ものを販売するということは分かっているんですけど、その前にやっぱり必要なことってあるよねというのが、私のなかであって、もっと顧客ロイヤリティとかを上げていくことをしたかったんですね。

 

そこでやっぱり30までにという思いも、もともと持っていましたし、ちょうど30になるときに、自分で起業しようと決意をしたんです。ずっとやっていたのが、いわゆる、さっき最初の原点になりますけど、BtoCで60代以上の方に、訪問を私、営業経験していましたから、すごく気持ちが分かるんですよね。

ご年配の方の考えていること、間接的に含めると、10万人以上、私、会ってきています。ですから、そういった方に対してのサービスを提供しようということで、シニア向けのサービスを始めたのが起業の一歩というところになりますね。

 

松本
そこが、じゃあ、一番初めに起業して始めたのが、シニア向けの。
桑山社長
そうです。それが、チューリップクラブという、先ほど申し上げたシニア向けの会員向けサービスというかたちですね。

 

松本
最初辞めるときは、しっかり準備されてから辞めました?それとも。
桑山社長
もちろんですね、これも、学生のころから、30までに起業しようとなったので、準備していないということはないですよね。気持ちの。

 

松本
金銭的な部分も。
桑山社長
いや、気持ちの準備だけですね。気持ちの準備というのは、もちろんずっと持っていて、具体的に例えば、経営計画を作ったりとか、あるいは、資金調達をするとかっていうのは、直前ですよ、結構。ほんとに数ヶ月です。

 

松本
最初は一人からスタート?仲間とやったんですか?
桑山社長
最初から組織的に大きくしていこうという考えがあったので、三人でスタートしていますね。

 

1番初めは飛び込み訪問で、お客様を作っていった?

松本
一番最初のスタート、まず何から始めたんですか。ホームページ作るだったりとか。
桑山社長
どこから始めたか、ちょっと記憶が、8年くらい前の話なので、あれなんですけど、名刺作りましたよね。まずね。

 

松本
名刺。それはそうですね。
桑山社長
具体的にアクションとしての、いわゆる、結局ゼロベースでやって、私、どこからの力も借りたくなかったので、資金的なものもそうだし、前の会社からの協力を得たくなかったので、大きくなるまでは一切連絡を取りたくないなという気持ちでやっていたので、顧客も1から作らないといけないですよね。

そこが一番難しかったんですけど、資金。前の会社というのは、やっぱり資金と顧客というのは、莫大にありましたから、マネージャー、いくらマネージャー職と言っても、そこを考えなくて良かったんですよね。キャッシュと人材とお客さまですよね。

 

でも、これの三つが一番大事で、これがないと事業成り立たないんですけど、当時は、そこまでやっぱり感覚、頭では分かっていたんですけど、やってみて、よく分かったんですけど、そこがないと。まずは資金云々よりも、お客さまを作っていかなきゃいけないので、1件1件飛び込みしました。

 

松本
飛び込み。
桑山社長
エリアを限定させて、そこに対して、1件1件ピンポンですよね。あとは、ポスティングと、両方ですね。

 

松本
それは、今までの伝手とか、そんなんじゃなくて。
桑山社長
一切ないです。

 

松本
エリア絞って。こういうチューリップクラブというサービスやっていますと、何かお困りじゃないですかみたいな。
桑山社長
そうです。フックはね、チューリップクラブって言っても伝わらないから、さっき言ったような出張サービス、そういったのを受けてみませんかというのをお試しみたいなかたちの、かなり格安でご提案をしていったというところがスタートですね。

 

松本
なるほど、どんな反応だったんですか?飛び込みで、出張。
桑山社長
でも、ある程度は、アウトバンドとか、飛び込み経験もゼロじゃなかったので、私の場合、なかには、まったく門前払いというか、相手にされない、よくあることで、別にそのくらいは、なので、でも、そんなに悪い反応ではなかったですよね。

 

松本
そうですよね。そんな高額なものではないですよね。出張サービスなんて、どんなサービスでしたっけ、出張サービスって。
桑山社長
例えば、さっき、読書代行とかって申し上げましたけど、そういうサービスですね。
松本
読書代行以外にも何かあったんですか?
桑山社長
ありますね。さっき言ったように、携帯操作方法を教えたりとか、あとは、健康体操教えたりとか、そういうものもありましたね。

 

松本
健康体操?
桑山社長
体操と言っても、ほんとに、例えば、ペットボトルの空いたところに水を入れて、そこで重さをある程度、調整して、それで少し体操したり、ストレッチをしたりとか。

 

松本
それを訪問して説明するんですか?これやりませんかみたいな。
桑山社長
そうです。

 

松本
面白いですね。
桑山社長
一緒にやるんですけどね、レクチャーしながら。

 

松本
このスタッフは、この三人の。
桑山社長
無理ですよね、それは、専門知識がないので、そこは外部委託をして、委託しているスタッフが訪問してという、なので、どうしても粗利的には低くなるんですよね。なので、さっき言ったように難しくなってくると、事業的にやっぱり相当な資金がないと、賛同する方は多いんですけど、持たないんですよね。

 

キャッシュがどんどん減っていく残高通帳が0に!

松本
そんなイメージです。そこからどういうふうに?
桑山社長
正直かなりほんとに厳しかったですよ。それでも、やっぱり大義があって、志があって、自分が立ち上げていたので、やり遂げたいという思いがあるし、自分ができないわけがないって思いがあるんですよね。

これまで培ってきたものがあるんだと自負もあるので、でも、やっぱりキャッシュっていうのは、考えもそこまで持っていなかったんですけど、やっぱりキャッシュがどんどん減っていくわけですよ。極論言うと、残高通帳が0になったんですよね。会社のですよ。法人の。

 

松本
キャッシュ回らなくなった。
桑山社長
回らない。0。でも、役員も一人いて、もう一人社員ですよね。役員は止めてもいいけど、社員に払わないといけないじゃないですか。じゃあ、どこ、払うためにどうしたらいいかというと、会社の残高がなくて、最初、当然、創業資金というのを、日本政策金融公庫から借入していますから、再度融資を受けようにも、受けられない、会社の実績がないから、民間の銀行から借りるなんて、絶対できないわけですよ。

今だと、むしろ、融資してくださいって言われますけど、当時なんか、全然相手にもしてくれないと、なので、私、個人で借りました。個人でお金を借りて、前の会社でそこそこ給料も良かったので、個人で私、結構いろいろクレジット払いとか、決済をしていたんですよね。だから、結構与信力があって、個人で借り入れはできたんですよ。当時。

 

それで借り入れた金額で給与を払っていたりしたんですよ。だから、むしろ会社のお金ないというか、借金をさらに抱えて、スタートでもう国金から570万の借り入れをしているので、それも返済しないといけないけど、それはリスケして、一旦止めてもらって、他のなんとかリスケできるところには、取り引き先にもリスケをしてもらい、払っていって、こうなると、これはもうどんどんどんどん厳しくなるぞと。

やっぱり事業転換も考えないといけないと、今ある事業を変えないといけないなと思っていて、さっき言った、もっとフォーカスをして、結婚相談所(Bridalチューリップ)とか、シェアハウス事業に移っていくんですけど、その事業といっても、すぐに売り上げが取れるわけじゃないですよね。

 

その間、なんとか、厳しくなった現状を、とんとん、0までには戻さないといけないと、最低限。これやっぱりアドバイスにもなるかなと思うんですが、やっぱり自分の強みというのを棚卸することだと思うんですよね。私、売ることに関しては、売り方も知っているし、売る方法も知っているので、短期的に、その資金を作るという方法は知っているんですね。

なので、前の会社での取引先に連絡をして、商品を委託でお預かりをして、要は、仕入れがない状態です。それは。商品仕入れずに委託で借りて、販売して、お客さまからお金を回収したら、委託の仕入れ値をお支払いするという。入って、出すというかたち、そして、商品もある程度のレンジじゃないと、一気に返済ができないので、やっぱり10万以上の商品というので、ジュエリー、しかも、ジュエリーだと、数をたくさん持てるんですね。点数がたくさん手持ちで持てるので、荷物としてもかさばらないので、それで、訪問販売しました。

 

松本
訪問販売ですか。
桑山社長
1件1件。

 

2ヶ月で、1,000万作る?

松本
すごいですね。それ、6、7年前ですか。
桑山社長
そうです。7年くらい前ですよね。2ヶ月で、1,000万作りましたね。

 

松本
すごいですね。
桑山社長
全部個人で借りた借金も返済し、会社としても、通帳残高にプラスになるわけですよ。訪問販売しながらも、さっき言った、チューリップクラブから結婚相談事業とかというのを準備していましたから、ちょうどそこで切り替えに入るというかたちなんですね。

 

松本
ジュエリーの訪問販売というのは、今はあるんですか。他の会社で一般でそういうのって?
桑山社長
やっているところあるんじゃないですか。訪問販売の会社とかありますし、それこそ、ジュエリーのリメイクとか、金とかの買い取りとかって、怪しい会社多いじゃないですか。というところはやっているんじゃないですかね。今も、ただ、結構難しいと思いますよ。

 

松本
単価も10万くらいはするわけですよね。どうやってやるんですか。コツは
桑山社長
コツはですね、まず最初のアプローチの段階では、あまり何も考えないことですよね。

 

松本
奥さんですかね。
桑山社長
誰が出てくるか分からないですからね。

 

松本
そっか、中に入り込むわけですか。
桑山社長
1回で売るとしたら無理ですよね。どこまでゴールラインを作るかですけど、その状況によって、今日はここまでというゴールを設定し、その場で見極めていくしかないですよね。まずは、話ができるというところは最低限で、材料が何得られるかどうかですよね。やっぱり最低でも1回は無理なので、2回、3回ですよね。

 

松本
それで、2ヶ月で1,000万、すごいな(笑)
桑山社長
若かったから、できたというのもあるかもしれないし、追い込まれていましたからね。相当私自身もあのときは追い込まれていて、ほんとに鉄人と呼べるくらい、私、ほんとに睡眠も、前会社員時代とか、3時間とか、毎日睡眠で、朝ほんとに6時くらいから出勤して、夜12時くらいまで仕事して、そこからみんなで飲みに行って、朝まで、3時くらいに家帰って、2、3時間寝て、また出勤してと、繰り返していて、それでも体調崩さなかったんですよ。一切。

という人間だったのに、やっぱり精神的に追い込まれると、すごく辛かったんでしょうね。見たことない湿しんみたいなものが、体中にできていったり、相当目に見えないストレスというのを抱えていて、ちょうどそのときに私、結婚も控えていたので、これ仕事も失うし、プライベートも大事な人も失うし、全てを失うかもしれないなって、追い込まれていたのもあるんですよね。だから、それ大きな違いかもしれないですね。

 

やっぱり会社員って守られていますもん。だって、何もしなくても、給料って貰えますよね。会社に行って、別に成果を上げなくても、お金貰える、でも、起業するとか、自分でやっている人って、いわゆる、狩りをしないといけないわけですよね。自分で獲物を取らない限り、生活さえできない、食べることさえできない、待っているのは死なんですよね。そういう極度の緊張感のなかでやっているというのが、野生とその表現きついですけど、との違いなんじゃないかなと思いますね。

 

松本
そこから結婚相談所(Bridalチューリップ)のほうにシフトしていく。
桑山社長
そうですね。徐々にシフトしていく。

 

この結婚相談所(Bridalチューリップ)をやろうと思ったのは、どういう背景があったんですか?

桑山社長
さっき言ったように、もともとチューリップクラブというのがあって、年配の方同士のお相手探しているというのが見えたというのが、一つあるんですよね。それと、市場としても伸びるなと、これから、婚活という言葉が出てきたのも、今から10年くらい前の話なんですよね。

未婚者がどんどん増えていって、生涯未婚率が20%、2030年になると30%くらいと言われているなかで、20代、30代の方だと、独身の方が7割近く。でも、結婚したいと思っている方って、8割から、9割に上るんですよ。でも、彼氏彼女がいないというのが、7割いると。

 

だいぶ、その時代も変わってきて、こういう話すると細かくなっちゃうので、そこ割愛しますけど、ものすごく市場としては伸びるなと、少子化対策としても、やっぱり日本の倫理上、やっぱり結婚して、お子さんということになるんですよね。フランスと違って、結婚しなくても、お子さんを持つ考えって、まだ日本には難しいと思います。

なので、結婚って非常に必要だと、そうしないと、やっぱり少子化対策できないと、そうしないと、日本の力落ちていって、経済力も落ちるし、労働人口が落ちますよね。

 

当然、税金からの歳出もできないということで、絶対的に必要だろうという部分が、市場としても、そうだというふうに見えてきていて、最初立ち上げる前は、大手さん含めて、10社くらい、私、ちょうどまだ独身直前だったので、独身の、自分で受けに行きました。カウンセリング、入会前ガイダンス。

 

松本
自分がお客さんに。
桑山社長
お客さんとして、そしたら、楽勝だなと思ったんですよ。この程度かと。だから、自分でやったら、こんなんじゃ、こんな説明のレベルじゃないなって、知識なかったんですけど、下手だったんですよ。すごく。すごくマニュアル的に、業務的に説明をされて、50代とかの女性が、全然刺さらないんですよね。なので、下手だなと思って、これだったら、十分ゼロから立ち上げても、お客さま増やせるんじゃないかと確信になったんですよね。

 

松本
そういうリサーチって、大事ですよね。
桑山社長
リサーチ大事ですよね。もちろんインターネットや書物とか、いろんなリサーチ方法あると思うんですよね。インタビュー、いろいろあると思うんですけど、現地、現物って、やっぱりすごく大事で、現地に行くということが、やっぱり一番大事じゃないかなと思いますね。

 

松本
そこから、どうやって軌道に乗せていったというか。何をしていったんですか。
桑山社長
最初はさっき言ったように、シニアの方という、お客さま抱えていましたよね。厳しいながらも、チューリップクラブやるなかで、お客さまは作れているので、そのお客さまのお子さん。

例えば、自分たちよりも将来の息子や娘が心配なんだという声、多いんですよ。シニアの方からの子供、息子や娘というのを紹介してもらって、顧客というのは、まず作っていきましたね。紹介というかたちをまず一つでした。最初は。それと、それだけでは、一気に増えないので、インターネット中心に使いながら、集客をしたんですね。何の集客かというと、イベントです。パーティとか、セミナーを企画して、そこにお客さまを集客して、未婚の女性、男女ですね。少人数で行っていくんですね。

 

 

松本
それは婚活イベントということですか?
桑山社長
婚活イベントです。カップリングパーティみたいなものの少人数版をやっていくんですけど、別にそこでカップリングになっていただいてもいいし、ならなかったとしても、少人数でやれば、我々の会社側とコンタクトと言いますか、リレーションが図れているので、イベント会場で、そのあとに、お話するチャンスをいただけるんですよ。

なので、イベントでカップリングした、しなかった方、関わらず、そのあとアプローチをして、営業していくというかたちの、シニアからの紹介とイベント経由での入会という二つで、最初は会員を増やしていましたね。

 

松本
それをコツコツやっていったという感じですか。
桑山社長
最初は、1年くらいは、それをずっと継続的にやってきましたね。ただ、それをやりながら、もちろん準備していきますよ。ホームページとか、WEB集客、SEO対策、アフリエイト、あとは、福利厚生の連携、企業の連携、ブログ、SNS、プレスリリース、幅広くやっていきますね。

 

松本
できることは全部。
桑山社長
ただ、純広告というのは、うちはあまりやっていないです。

 

松本
そうなんですね。
桑山社長
やらないです。前の会社で、それマス媒体に対する広告というのは、私、分かっているので、やるんだったら、大々的に継続的にずっとかけ続けないといけないんですけど、そこまでの、かけるほどの、要は、費用対効果って、まだ見えてこないので、そんなにかけていないですね。うちは。

 

松本
失敗したこととか、途中で大変だったこととか、そういうのはありますか。婚活のあとからですね。
桑山社長
婚活事業のなかでってことですかね。そうですね。大変だったこと。やっぱり人材になってきますよね。

 

会員数がほんとに、ものすごい勢いで増えていくところにきたときに、我々の強みってサポートなんですよ。きめ細かいサポートをしているというところが強みで、だからこそ、会員様が増えてきたということで、そこが追いつかなくなってくる瞬間がくるんですよね。

だから、採用していかないといけない。カウンセラーを。でも、採用しても、すぐに戦力化、いわゆる、お客さまをエスコートできるところまでに育つのに、時間がやっぱりかかりますよね。それは、人間的な魅力というのが一番なんですけど、それ以外にもいろいろ覚えていかないといけないことがあるので、それの時間、リードタイムとか、人材を採用するというのが一番大変ですよね。

 

松本
カウンセラーとか言う人たちは社員ではないわけですか?
桑山社長
社員です。

 

松本
社員なんですね。
桑山社長
はい、全員社員です。うちは、もう全社員で、アルバイト一人もいないです。

 

どんな分野のビジネスしようかなと悩んでいる方向けに、何かアドバイスがあれば。

桑山社長
なんでもいいんじゃないですか。なんでも、まずやってみることだと思いますよね。うちの場合なんかも、別に最初に決めていたものから、やっていくなかで、お客さまの声とか、あるいは、状況、外部環境とかによって、やっぱり変わっているわけですよ。大きく。準備したからいいものできるかっていうと、私、そんなことないと思いますし、その気があるんだったら、やっぱり起業するべきだと思いますよね。

 

私も、そんな話、たくさんされるんですよ。起業したいんだとか、起業を考えているんだとかって、やっぱりやらないんですよね。そういう人って、ずっとやれないんですよ。やろう、やろうと思っていて、やりたいと言っているけど、どんどんできなくなっていく、勇気もチャレンジ精神も、若さとともに、失っていって、それこそ、所帯持ってしまったら、もっとできなくなって、守りに入ってきますから、できなくなる。

 

じゃなくて、やろうと思っているんだったら、なんでもいいからやってみたらいい、会社員、サラリーマンやりながらも、副業で、別にやったらいいと思うんですよ。インターネットの事業やりたいんだったら、インターネット、楽天とかに、何か商品を出してみるとか、そういうところからスタートしてもいいと思いますし、何かイベントに出店するんだったら、出店して、お客さまの反応どれだけあるかって見てみるとか、なんでもいいと思いますよね。

 

松本
とりあえず、何かしら始めちゃって、そこからもう別に、それがずっと続くわけでもないし、続くかもしれないけど。
桑山社長
よく起業塾に行く人なんかもいますけど、あれもまったく意味ないと思いますよね。頭で考える、机上の空論でまさに、全然その通りいかないですよ。実際は。

 

最初の資金どれくらい用意したほうがいいですか?

桑山社長
そういう相談もよく受けますよね。ゼロでもいいんじゃないですか。正直言うと、その人の気持ち次第で、資金がなくてできないんだったら、何もできないし、あったら、あったなりに、結局使っちゃうんですよ。

1億あったら、1億あると余裕が心に生まれてしまうので、1億がなくなるまでは、本気で考えないんですよね。だから、ない資金のなかで始めたほうが、知恵が生まれると思います。

 

ただ、一般的に私も経験すると、仮に1年間、猶予を作るという意味では、1,000万あると1年間、要するに、まったく売り上げが立たなかったとしても、2年目にチャレンジできる時間が作れるので、1,000万あると余裕があるのかなという気がします。だから、自己資金が300万から400万くらい、あとは、600万から700万を借り入れたらいいと思うんですね。

庫金さんから借り入れしたら、創業資金の金利は低く設定されていますし、ちゃんとしてビジネスモデルと、代表者の方の熱意があれば、満額下りますから、それで1,000万。だから、自己資金300万から、ちょっと350万くらいあれば十分だと思います。

 

 

 

今後の御社の事業展開を教えてください。

桑山社長
もともとさっき申し上げたように、やっぱり一人ひとり、絆を我々、人と人とを繋いでいくんだ、あるいは、単身者の方の結婚、育児、住居、生活を支援するというのが、弊社のモットーになっていますので、そこにそこそこ乗ったうえで展開をしていきたいなと思っているんですね。まずは、育児系の事業。

 

松本
育児。
桑山社長
例えば、学童保育とか、子育て支援の事業展開というのは、一つ視野に入っている。あと、もう一つは、そういう結構相談事業とか、あるいは、従業員で未婚者がいっぱいいて、困っている、結婚したら長く勤めてくれそうだというような企業向け、こういったところに対してのコンサルティング事業。そういったものもやっていきたいなと思っていますね。

 

トータル的には、今言ったような、単身の方に向けた、ワンストップのサービスというのを提供したいなと思っていまして、結婚してからの人生って何十年と長い、当然その間には、子育てもあれば、また、今度、老後も出てくる。

いろんなところで、また生活スタイルが変わって、ライフスタイルに合わせた、商品やサービスというのは求められてきますから、我々の場合は、そこに対して、顧客情報というのは蓄積していっているんですね。それは、資金も含めて、お客さまの趣味嗜好とかも、かなり得られてきているので、トータル的に人生の支援をしていくという会社にしていきたいというのが、弊社の考えですね。

 

起業を考えている方々へのメッセージをお願いします。

桑山社長
迷っているなら、今すぐやるべきですね。ただ、やって、全て責任を取るのは自分だと。
松本
ありがとうございます。

 

松本
本日のゲストは、株式会社ナウい 代表取締役社長 桑山裕史さんでした。ありがとうございました。
桑山社長
ありがとうございました。

 

 

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V字回復の経営―2年で会社を変えられますか

本書のストーリーは、事業再建を専門にするコンサルタントである三枝が、過去にかかわった日本企業5社の事業改革を題材にしたもの。ストーリーはノンフィションとフィクションの間、つまり5社での体験を素材に、どの企業にもあてはまる「経営改革のモデル・ストーリー」を構成したものである。

本書はフィクションであるが、それを感じさせない強烈なリアリティーを放っている。細部が徹底して描きだされている。

株式会社ナウい    代表取締役 桑山 裕史

2001年明治大学卒業後、東証一部上場の大手通信販売会社ベルーナに入社。 営業部門にて新人から売上トップの座を獲得し続ける。個人実績として2期連続年間売上1位獲得、社長賞獲得。マネジメント実績として年間店舗売上1位、年間店舗営業利益1位、年間店舗達成率1位、年間営業利益率30%確保、年間最優秀賞獲得。最年少で支店長・営業部長・企画部長などを歴任。2009年12月ナウい創業。

ベルーナでは、新規の個人向け外商部門の立ち上げに参画し、初年度売上7千万円の部門を7年間で42億円まで牽引する。顧客視点に立った営業によってお客様からの高い評価を受け、常に社内トップの成績を収める。最大マネジメント総数は300名以上を統率した。横浜大桟橋でのイベントでは企画・推進責任者として5日間で売上6億円を達成させている。

その後、経営企画室にて企業統治・MAアライアンスを担当。魂と血の通った組織作りや教育には定評があり、事業企画の立案・構築及びプロモーション・イベント運営も得意とする。現在、日本プリマリタルカウンセラー資格認定協会理事、公益社団法人日本産業退職者協会生活情報委員としても活躍している。